青春時代の演劇に対する熱き思いを、時に嘲笑し、時に襟を正して語った、彼、彼女ら。
雪の降りしきる唐沢家の別荘につどう、仲の良い三人の嫁と、足の不自由な娘。そこに舞い込んだ一通の速達ー「俺は妹に代わり、おまえを痛めつけてやることに決めた」平穏な日々のぬくもりの中で暮らす四人の女達は、恐怖と疑惑の穴に突き落とされた。洒落者の義父に、あるいは夫に、何が起こったのかー。幸福が綻び、やがて崩壊へと向かう、長篇心理サスペンス。
意外なエピソードと誕生のドラマ。賛美歌・聖歌の魅力を唱歌やポップス、黒人霊歌との関わりで紹介、また17人の賛美歌作家を中心にその生涯と作品を熱く語る。
本書は、仕覆づくりの奥義を、現代風にイラスト140点とカラーを含めた写真102点で詳しくかつ分かりやすく解説している。御物袋・箱物・中次・茶碗・茶入など基本形7作例。茶道への理解を深める労作であり、裁縫の好きな人や裂に興味のある人から茶道の指導者まで幅広く活用できる貴重な一冊。
地位と財産以外には関心のない高慢な妻エウニッセ野の百合にも似た気高く清純な恋人オリヴィア。人間らしく在りたい、人間らしく生きたい、という二人の女性の間でエウジェニオの人生は大きく揺れた…過ちに対する深い同情や、生に対する限りない愛情など時代や国籍を超越したテーマを心地よく謳いあげ、読者が持つ原始の潜在意識を意外な方向から揺さぶる感動の書。
おしいれのすみっこから、さくらいろのけいとだまがころりとでてきたよ。ベレーぼうをあもうと、チイばあちゃんはかぎばりをさがしはじめますが…。4〜5歳から。
本書は、まず第一に、70年代以降、展開されてきた活動理論にもとづく教科教授の再構成を、コミュニケーションとことばのアスペクトからさらに押し進める。第二に、教科の教授理論構想のコミュニケーション論的アプローチを、最初から、社会過程の分析にとって最も重要な方法論的前提としての活動理論に方向づける。第三に、教授における生徒の活動と教師の活動と教授対象を媒介するファクターとしての教授コミュニケーションの把握から、特有の状況と構造と関係をもつ教授コミュニケーションにおける個人的活動と協同的活動、認知活動とゾチアールな体験の諸関係が創りだす教授のダイナミズムをより深く把握する。
日系人は、第2次大戦中、強制収容という未曾有の体験を強いられ、その後遺症に戦後40年以上も苦しんできた。この状況に対して、日系人自身が果敢に取り組んだ好例が、「コラム・ノービス再審請求運動」と名づけた法的な運動である。本書は、この「法運動」もしくは一般的には裁判闘争と称されるもの、または、「コーズ・ローヤリング(cause lawyering)」と呼ばれる弁護士の活動の範疇に属する一つの具体的な法的な運動を調査し、その分析を通して、法社会学的考察を試みた。