貴族、武士、庶民はどんな色を尊び、また卑しんだか。〈万葉〉から〈西鶴〉まで、文学を通して日本人の色彩観の変遷をさぐる。
過度の飲酒を長年続けると、胃潰瘍、肝硬変、慢性膵炎、高血圧症にとどまらず、幻覚まで起こし、ついには死亡する人も現れる。体に悪いと知りながらどうしても断酒できず悲惨な最期を迎えた「アルコール依存症」の患者たち。ベテラン精神科医が豊富な治療例を通して明かす、実戦的アル症対策。
皇室へ嫁いで三十年余、幾多の苦労を乗り越え、皇后になられた美智子さまの、愛と苦しみに彩られた半生を、ドラマチックに描き下ろす。
「今年の冬は、ユニオンで過ごしなさい!」マルーシュがヴィシュバ・ノールで冬を過ごそうとしたとき、ガディルは申し訳なさそうに言った。でも、なにか様子がおかしい。仕事が手につかなくなったマルーシュがガディルの家に戻ってみると、海賊の瀰魚丸・ダウルマン船長と一緒に出掛けたことがわかった。彼のあとを追いかけたマルーシュは、間違って恐ろしい海賊船に乗り込んでしまった。
世界の座標軸が大転換した’80年代後半から現在まで、著者が追求しつづける世界原理の変容をあらゆる場所から提示する論稿第3集。
成熟経済における企業成長のあり方を顧客満足に求め、未来戦略型ビジネスのあり方を探る。
「タブロウからの連絡を待て」指示はそれだけだった。上海、イスタンブール、レニングラード、パリ、東京…。古い歴史を持つ都市を舞台に、夢幻の物語が展開する。
ワイン界の「知的ゲリラ」マット・クレイマーが、ワイン以外のジャンルで身につけた論理的なアプローチの方法で、ワインとはなにかを解明する知的刺激に充ちたワイン書。本書を一読して随所でハタと膝を打ち、永年の疑問が氷解するほどの人は、すでにひとかどのワイン人であるに違いない。
最近はね情報科学のいろいろな分野で数理論理学が用いられるようになってきました。この本は、そのような分野を勉強する際に必要になると思われる数理論理学の基本的な結果について述べたものです。
神託どおり実の父を殺し実の母と婚姻をむすんだオイディプス王の無惨な最期。夫の裏切りにわが子の命を賭けた王女メディアの慟哭。『ギリシアの神々』につづいてギリシア悲劇の原典をやさしくひもとく常識としての英雄伝。栄光の陰にうずまく呪いと裏切りの世界を、精緻な挿絵をそえて甦えらせる人間劇場。
本書の第1部では、最近話題になっているコンピュータ技術とその影響について述べる。第2部ではこれまでの経緯と、それが今にどう生かされているかを中心に書いた。そして第3部では、変革の落ちつき先とそれに備えて何をしておく必要があるのかを考える上で、参考になると思われることを記した。
ギリシア悲劇『ペルシアの人々』と能『実盛』の構成と文体の分析を通じ、劇的諸契機と詩的言語表出とが優れて渾然一体となってドラマトゥルギーを形成しているゆえに、表現芸術の極致をゆくことを明らかにした名著の完訳。