中学二年生の神崎つかさは、二時間だけ「さかな」になれる不思議な薬を使って、水族館でアルバイトを始めます。「さかな」仲間のユミちゃんと、水そうの中から人間を見物するのは、とてもおもしろい経験でした。そんなある日、つかさは薬のひみつを知ってしまったのです…。『赤いろうそくと人魚』の作者、小川未明没後三十年を記念して創られた「小川未明文学賞」第三回大賞受賞作品。小学中級から。
アマチュア/プロの音づくりに役立つ電気の基礎をやさしく解説。
ぼく、葉山翔太郎、15歳。身長158cmと小つぶだけど忍びの腕はとっておき。ぼくは、現代まで生き残った百地忍群=超人集団の一人。百地の実態は、闇の仕事人。今回がぼくの任務のデビュー戦ってわけ。任務は…秘密。詳しいことは、ぼくも何も知らない。盲目の若きお館様、紅雪様の指令は、超人気アイドルグループ『ワンダー』の7人目のメンバーになること。でも『ワンダー』もただのアイドルグループじゃないらしい…。
闘いに勝つ執着心をいかに育てるか。わずか9年の間に、パ・リーグ制覇8回、日本シリーズ制覇6回という偉業を達成した闘将・森祇晶。その練りに練られた「勝ちパターン」を自ら呼び込む秘策と人間哲学を公開。
ほんとうの人生って、どんなんだろう。ほんとうの愛って、どんなんだろう。気持ちがやさしくなれる絵本。
春の到来を告げる蜜蜂の飛び立ち、数万の働き蜂と雄蜂から成る大家族に君臨する一匹の女王蜂、天敵スズメ蜂の襲来と徹底的な殺戮行為-蜜蜂の四季は神秘的なドラマに満ちている。十五年にわたる養蜂体験の中で、失敗をくり返しながらも、その不思議さに魅入られてつぶさに観察した蜜蜂の生態を生き生きと映し出す長篇エッセイ。表題作ほか、自作農園での野菜・果物づくりの苦心談を綴る四篇を含む。
猫好きにとって人生の素晴らしいパートナーである猫は、小説にどのようなかたちで登場するのだろうか。『吾輩は猫である』の知的な猫、ヘミングウェイのセクシー・キャット、謎解きにいどむ『三毛猫ホームズ』-名作をいろどる愛すべき猫たちと、かれらに愛情をそそぐ作家の知られざる素顔。
1994年初頭、メキシコ南東部に起きた先住民蜂起はメキシコ社会の民主化を要求する局地的なたたかいでありながら、世界性を帯びている。北米自由貿易協定がなぜ先住民への死亡宣告書なのか。異民族同士はいかに出会い、信頼しあえるのか。人はいかに兵士となり、どんな未来に兵であることをやめることができるのか。大衆と指導部、女と男、農村と都市、非権力と反権力ーひからびた政治言語を排した彼らのメッセージはこれらの難題に挑戦する。メキシコ屈指の評論家、ポニアトウスカとモンシバイスも寄稿。