社会科学を塗り替えつつあるゲーム理論は、「人と人のつながりに根ざした理論」である。環境問題、三国志、恋愛、いじめなど、多様なテーマからその本質に迫る入門書。
激戦が続き、童貫軍がゆっくりと梁山泊内に進軍した。岳飛は先行して棗強を奪取する。楊令は新たな軍の配置を命じ、呼延灼の軍は息子の呼延凌が引き継いだ。扈三娘軍には花飛麟軍が援護に入り、劉光世、張俊軍とぶつかり合う。雨の降りしきる戦場で、花飛麟は扈三娘への恋情を露にした。一方、金国は対宋開戦でまとまり、唐昇を先鋒に、完顔成、撻懶、斡離不が南下を始める。楊令伝、悲闘の第八巻。
ときは享保二〇年初夏、改革の嵐吹き荒れる八代将軍徳川吉宗の時代。一万五〇〇〇石の磐城湯長谷藩に隠し金山嫌疑がかかり、老中から「五日以内に参勤せねば藩を取り潰す」と無理難題ふっかけられた。八日はかかる六十余里を実質四日で走破せねばならない。カネも時間も人も足りない小藩は、殿様以下七名で磐城街道と水戸街道、さらには山野を踏み越えて江戸城本丸へとひた走る。一行の前に立ちはだかるのは公儀隠密、御庭番、百人番所の精鋭部隊。湯長谷藩の運命や如何!?
天文十八年(一五四九年)。甲斐の武田と越後の長尾に挟まれた中信濃。土豪が割拠する山峡の名もなき城に、天才軍師・石堂一徹が流れ着いた。一徹に担がれた領主の遠藤吉弘は、急速に勢力を広げる。しかし吉弘が一徹の心の奥底に潜むものに気がついたとき、歯車が狂いだすー乱世を生きる孤高の天才の愛惜を描き、全国の書店員が大絶賛した戦国エンターテインメントの新境地。
現代を代表する人気作家たちが猫への愛をこめて書き下ろす猫の小説、全7編。作家の家の庭に住みついた野良猫。同じマンションの女の猫が迷い込んできたことで揺れる孤独な女の心。猫にまつわる名作絵本に秘められた悲しみ…ミステリアスな猫たちに翻弄される文庫オリジナルアンソロジー。巻末にオールタイム猫小説傑作選も収録。
10年後、幸福をつかむ人は何が違うのか。「昭和と平成の常識」をぶち壊し、生き延びるためのバイブル。
見ているはずのものが見えていない。確かだと思っている記憶が違っている。後から考えると不思議な判断間違い。-誰もがよく感じる、このような認識のずれは、なぜ起こるのか、そのメカニズムを詳しく解説!
『乙女の密告』で芥川賞受賞。2017年に早逝した著者によるエッセイ55篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。
魯迅が中国社会の救い難い病根と感じたもの、それは儒教を媒介とする封建社会であった。狂人の異常心理を通してその力を描く「狂人日記」。阿Qはその病根を作りまたその中で殺される人間である。こうしたやりきれない暗さの自覚から中国の新しい歩みは始まった。
野田達夫、35歳。17年働き続けてきた平凡な人生に、何が起ったのか。達夫と逢引する女、佐野美保子はほんとうに亭主を刺したのか。美保子と出会った瞬間、一目惚れの地獄に落ちた刑事合田雄一郎はあてもなく街へさまよい出る。照柿の色に染まった男二人と女一人の魂の炉。
夢を実現する人は、大学時代にチャンスをつかんでいる!-本書は、自分の未来を輝かせるために今しておくべき大事なことを教えてくれる、中谷流・大学時代の過ごし方講座。「コイツはすごいという人に出会おう」「行方不明になれる場所を持つ」「知らないことだらけだとわかれば勉強が進んだ証拠」など、教科書には載っていないアドバイス満載。タダの大人になりたくないすべての学生にエールをおくる。
碧い海が美しい敦賀の街。ひっそり暮らす男のもとに神様がやって来たー。「ファンタジーか」「いかにも、俺様はファンタジーだ」「何しに来た」「居候に来た、別に悪さはしない」心やさしい男と女と神様。話題の新鋭、初の長編。
口喧嘩無敗。いざとなったら火計(放火)の策。神算鬼謀の大軍師か?自堕落、色欲三昧、ヤクザ以下の変奇郎か?諸葛孔明の虚像に迫る、酒見版『三国志』登場。「ほんとうの孔明は、こんな人じゃなかったと思う」(作者談)。