とっておきの季語、さがしてみませんか?“秋・冬・新年”の季節のことばから、112語を厳選して、平明に解説。面白くてためになる実践的歳時記。
陰間専門の子供屋から助けだされた三吉は、双子の妹おきち、おりきを始めとする立場茶屋の人々の愛情に支えられ、心に深く刻みつけられた疵も次第に癒えつつあった。そんな折、品川宿で“産女”騒動が持ち上がった。太郎ヶ池に夜遅く、白布にくるまれた赤児を抱えた浴衣姿の女が、出現するという…(「秋の蝶」より)。四季の移り変わりの中で、品川宿で生きる人々の人情と心の機微を描き切る連作時代小説シリーズ第三弾、書き下ろしで登場。
くりごはん、きのことおいものにもの、あまーいかきや、どんぐりとやまぶどうのケーキ、おおきなきのこのバターやき。ふうふう、ほくほく、むしゃむしゃ、もぐもぐ、あきっていいなあ。おいしいなあー!
女房のおやすを亡くしたばかりの鞆吉が肝の臓を患い、施薬院幽々庵に運ばれてきた。鞆吉の子供四人を預かることになったお辰は、俄かに手狭になった養護院草の実荘の現状を目の当たりにし、ある思いを巡らせていた。一方、幽々庵の代脈美馬龍作に縁談話が持ち上がったのだが…。命の儚さ、市井に生きる人々の心の通い合いを細やかに描く書き下ろし時代小説、好評シリーズ第五弾。
すぐ塗れる、美しいオリジナル原画付き。大きな文字、塗りやすい絵ではじめての人にも最適。
咸臨丸から五稜郭へ。幕末、維新、二人の青年士。官の愛の狭間に揺れる女心。第2回小学館文庫小説賞受賞。
冥官・小野篁が館長を務める「からくさ図書館」にも、秋が訪れていた。今日も篁は、図書館を訪れるお客様のため不思議な書物“偽書”を紐とき、現世で迷う“道なし”たちを天道へと導く。一方、その傍らで新米冥官の時子は、様々な謎に触れてゆく。からくさ図書館に施された術、そしていにしえの剣。冥官としての役目を終えた遙かな先達と、彼の愛する洛北の里、八瀬ー。出会いと経験を重ねる中で、時子の身に現れる、ある兆しとは…。悠久の古都・京都を舞台に紡がれる、優しいライブラリ・ファンタジー、第五集。
子どもは調理の主人公。幼稚園、保育園、小・中・高校、児童館でも、子どもたちが夢中で料理に取りくむ「食育」の決定版。「食育」の第一人者・坂本広子さんがすすめる世界的に広がるハンズ・オン(体験型)プログラム、ついに登場。
子どもが風邪を引くだけで「死にはしないか」と気を揉む父親。神経質な主人と家人のやりとりが温かい志賀直哉の『流行感冒』。世評名高い「猫」の芸を伝授してもらおうと師匠に尽くす万之助。だが、飲み代ばかり払わされ、いつになっても芸の話にはならず…。師弟の心が響きあう正岡容の『置土産』。娘の結婚相手を探す未亡人の身を案じ、要らぬお世話をやく男たち…小津映画にもなった里見の『秋日和』。市井の人々の優しさが秋空のように美しい三篇。
霧に包まれたエーランド島で、幼い少年が行方不明になった。それから二十数年後の秋、少年が事件当時に履いていた靴が、祖父の元船長イェルロフのもとに突然送られてくる。イェルロフは、自責の念を抱いて生きてきた次女で少年の母のユリアとともに、ふたたび孫を探しはじめる。長年の悲しみに正面から向き合おうと決めた二人を待つ真実とは?スウェーデン推理作家アカデミー賞、英国推理作家協会賞受賞の傑作ミステリ。
やかまし村はスエーデンの小さな農村。クリスマスにはショウガ入りクッキーを焼き、復活祭には卵パーティーで大もりあがり!夏休みには宝物をさがしに湖の島へ。子どもたちの四季おりおりの遊びやくらしを、いきいきと描きます。小学3・4年以上。