補完性をキー概念に、企業組織とそれをとりまく制度をシステムとして考察する経済学と経営学における独創的ブレークスルー。米国のMBA、比較制度分析、企業理論の標準的教科書となった本書は豊富な事例とともに日本の制度改革にも貴重な示唆を与える。
強い人口圧力と膨大な木材需要にもかかわらず、日本列島に森林が残ったのはなぜか。古代から徳川末期までの森林利用をめぐる村びと、商人、支配層の役割と、略奪林業から育成林業への転換過程をていねいに描く。日本人・日本社会と森との1200年におよぶ関係を明らかにした名著。
不況が深刻化・長期化する中で、様々な議論が噴出している。大胆なリストラが有効なのか、減税で需要を刺激できるのか、それとも公共投資が行われるべきなのか。経済動向を「供給側」「需要側」のどちらから見るのかで、政策の方向性がいかに違うかを説き、財政支出、財政負担、金融問題などでの課題を明確にして、構造改革の途をさぐる。
思考のモラルハザードを打破し、自ら戦略シナリオを創造するための最強の実践的テキスト!シナリオのコアは「戦略エンジン」にある。
バブル期に土地・株式が急騰したこと、低成長に入って所得が上昇しないこと、などから「一億総中流」に象徴される社会の平等・安定意識は揺らいでいる。時代の推移のなかで、そして国際比較の上で、格差の拡大を統計データによって詳細に検証し、その経済的メカニズムを明らかにしながら、税制や、教育・企業システムなどの課題を示す。
「むずかしい」といわれる経済学をていねいに解説。初学者にやさしい親切設計。
組織は様々な視点から捉えることができますが、本書は「組織の内部で働く個人の視点」から、組織のメカニズムを解説します。組織は、個人では実現できないプロジェクトを可能にします。組織を運営する際、モチベーション、リーダーシップ、組織文化など様々な課題に直面します。組織における個人の行動から、経営戦略との関係、組織変革まで、経営組織に関わる重要なトピックスを網羅的に取り上げました。
賃金とは何か、それはどのようにして決まるのか、賃金引上げは物価上昇をまねくか、労働組合の意義と役割は、など、マルクスが労働者に直接語りかけた科学的経済学の入門書。資本主義の階級関係を中心に説明した『賃労働と資本』と、完成した剰余価値論をふまえて賃金闘争の意義を解明した『賃金、価格および利潤』の二編を収める。
企業会計の一環として原価計算は、ますますその重要性を増大させている。製造業だけでなくすべての産業で企業が経営に際して原価計算的思考を必要としているためである。本書は、このような社会的要請をふまえ、原価計算を学習するための基本的な解説書として執筆している。簿記・会計の初学者が、将来においてより専門的な会計上の諸問題に取り組むことができるように、伝統的な原価計算に関する基礎知識について、できるだけ平易に解説する。
今やキーワードになってしまった「市場」は、投機家やディーラーだけで構成されているわけではない。わたしたち一人一人の欲望と幻想の総体、実はそれが「市場」の正体なのだ。本書は、ギャン、ソロス、と並ぶ天才的な投機家であるジェシー・リバモアを描いた「小説」である。
これから経済学を学ぼうとしている読者を主な対象とした「マクロ経済学の入門書」。このため、経済学に関する事前の知識を前提とせずに、マクロ経済学の基本的な概念や基礎理論を、わかりやすく正確に説明することを意図。同時に、読者がマクロ経済学の学習を通じて、現代社会における経済の仕組みや役割、さまざまな経済現象に対する理解を深め、さらに問題解決の方法を自ら考えることができるようになることを目指している。
「人工物の科学はいかに可能であるか」本書は必然性ではなく、環境依存性ー「いかにあるか」ではなく「いかにあるべきか」-に関与するデザインの諸科学、すなわち人工物の科学(The Sciences of the Artificial)の本質を明らかにし、その可能性を問うものである。
日本に多大な影響を及ぼし、世界経済を牛耳るアメリカ。そのアメリカを動かしているのは、大統領でもなければ二大政党でもない。ロックフェラー、ヴァンダービルト、モルガン、アスターといった財閥の遺産相続人たちだ。彼らはヨーロッパの財閥ともつながっており、その要請と指示に従ってウォール街のビジネス集団は活動する。ヘッジファンドの大物たちですら実は財閥に使用される投機屋にすぎない。日本、アジアの経済苦境の裏に潜むメカニズムの正体に迫る。
本書では、アメリカと日本の関係を主軸として、いま世界が置かれている状況を分析し、アメリカ経済の危機の本質を明らかにしていく。そして、この日本の危機、世界の危機を回避する、すなわちアメリカの破綻を救うことのできる国は、世界中で日本しかないことを明らかにしたい。
本書は、80年代から90年代の経済学の進展を背景とした戦略的行動という観点から書かれた、ミクロ経済学の「教科書」です。
物質至上主義、科学技術万能主義を痛烈に批判した前著『スモールイズビューティフル』。その思想を更に敷衍した小論文を「リサージェンス」誌に発表したもののアンソロジーが本書である。地球環境に配慮し、人間の身の丈に合った、「精神性」のある経済政策を提唱して反響をよんだ、シューマッハー独特の経済論。新訳、文庫オリジナル。
現代社会そのものであり、複雑な社会経済システムから成り立っている“都市”。その核である“空間”の秩序を支配しているシステムについて解明するための基礎を、経済学的視点から明快に提供する、待望のテキスト。