著者は、長年自治体に勤務し、職場においてさまざまな自治の現象に遭遇する機会に恵まれたのである。その都度メモ書きし、その解決策などを探ってきたところである。本書は、このような、言わば「職覚(職業的感覚)」により、自治体の職場からの問題提起を試みたものを集めたものである。
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日本の高い生産性には、それなりの技術的基礎がある。変化と異常への対処にすぐれた、知的熟練がある。それが技術的なものであるから、他国によく説明もできるし、他国に伝えることもできる。国際的にそうした努力を重ねていかないと、日本の雇用とくらしがもたない。こうした想いが、この本をつくる動機である。
触媒は、化学反応の制御に最も広く使われている物質・材料であり、物質変換のキーマテリアルである。本書は、優れた触媒を開発するために必要な、触媒に関する基本的な知識と概念を、簡潔にしかしなるべく広範囲に述べることを試みたものである。おもな読者対象として、学部3、4年、大学院修士課程の学生を想定しているが、新しく触媒開発に取り組もうとする企業研究者にとってもよい入門書となることを期待した。そのため、最先端の内容についてもできるだけ平易に記述するよう心がけた。
精神科における薬物療法の進歩により、今や、精神疾患で長期療養したことのある多数の社員が、健康管理を受けながら働いている。職場はそのような人たちを受け入れ、集団のなかで労働をさせながら、その健康を守る義務が生じてきた。この精神保健活動を適切に遂行するためには、患者と職場の管理職(直属上司)と精神保健担当者(健康管理医)の共同の働きが必要だ。しかし、精神的病気の人をどのように扱えばよいのかについては、知識も訓練も不足し、実際には戸惑っているのが現状である。本書は、このような職場の状況の要請に応えたもので、同じ目的で12年間にわたって管理職の方に繰り返し話してきたメンタルヘルスについての講演を、まとめて加筆したものである。
本テキストは、日本人としての常識を備えた国際ビジネスパースンの養成と、国際社会の中で求められる基本的な英語能力の向上を目的として、英語と日本語でオフィスワークを処理するよう考案されたものである。テキストの前半では現代ビジネスパースンに必要な基本知識について学び、後半では日常のオフィス業務を日本語と英語でシミュレーション演習を行う。
品質管理でもちいられる統計的手法の中には、多変量解析のような複雑でむずかしいものから官能検査など特定の分野でもちいられる手法など、数多くのものがある。本書では、統計的方法の基本的な考え方や実際問題への適用について具体例をとおして平易にのべ、適用上の手順や留意事項なども丁寧に解説している。品質管理分野(統計的方法の適用)の国際基準ISO3534などに整合する形で1999年に大改正された新JISに対応した用語・記号を用い、従来表記との対応表も付した。
本書は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダ、イタリア、日本、EUなどの専門家による国際会議を企画し、ベルギーの王立アカデミーとの共催で開催された「オンライン労働者のオンライン上の権利-職場におけるEメールとインターネットの使用とモニタリング」に関する国際ワークショップの場に提出された主要論文のうち主として法的側面を扱ったペーパーを選択して邦訳したものである。
グローバルスタンダードな時代に対応するために、現在、大学工学系の学科には技術者倫理の教育が要請されている。また、生産や運転管理の現場で働く専門職としての技術者にとっては、技術者倫理の素養がなければこの新しい時代に対応できなくなってきた。本書は、電気工学者であるシンジンガー教授と哲学者であるマーティン教授の共著“Introduction to Engineering Ethics”を『工学倫理入門』として邦訳したものである。原型となっているのは、すでに版を重ね、数ヶ国語に翻訳され、世界的に定評のあるEthics in Engineeringである。本書では新しい題材が加えられ、教科書としてよりいっそう読みやすくかつ簡潔にまとめられている。
本書は、各章で個人および組織のレベルでのストレスとそのマネジメントを概観している。そこにはさまざまの治療アプローチがあり、人びとがストレスカウンセリングやストレスマネジメントを受ける上でいろいろな方法があることが明らかになった。冠動脈疾患予防のための介入法、職場でトラウマを引き起こすストレスの衝撃を緩和する介入法なども心強い。カウンセリングやストレスマネジメント訓練は、個人や組織のニーズを満たす上でストレス検査とともに重要なものであることも話題となった。測定その他の諸問題に関しても重要な問題提起をしている。