舞台上の骨折で引退を決意したストリッパーのノリカ。心機一転、故郷札幌で店を開くことに。訳ありの凄腕バーテンダーやタイプの違う二人の女性ダンサーと店は軌道に乗り始める。しかし、私も舞台に立ちたい、輝きたいという気持ちは募るばかりでー。ノリカの表現者としての矜持と葛藤。そして、胸が詰まるような踊り子たちの鮮烈な生き様を描く、直木賞受賞作『ホテルローヤル』に連なる一冊。
彼の身体よりもソファの肌触りを愛する女。身体から出た美しい石を交わし合う恋人たち。憧れ、執着、およそ恋に似た感情が幻想を呼び起こし、世界の色さえ変えていくー「女による女のためのR-18文学賞」受賞作「花に眩む」を初収録。原点にして頂点。ベストアルバム的短編集、ここに誕生。
ずっと愛していた。そして強く愛されている。そう思っていたのは、私だけだったの?始まりは、小さな裏切りだった。謝ってくれれば許すつもり。ずっと待っていた。でもー。病室に来たあの人は、私の知っている夫ではなかった。「私」にとって一番大事なものは、「私」にだけ見つけられない。ある町を襲った謎のハッカー。「書」を愛する中国の娘。開発中止になった夢の機械ー。恋愛小説で、大救出劇で、予測不可能なラストシーンに、決して忘れることのできない読後感。
エトロフ島は好漁場であったが、すさまじい潮流が行く手を妨げ、未開のままだった。しかし幕府は北辺の防備を固めるため、ここに航路を確立する必要を痛感して、この重要で困難な仕事を嘉兵衛に委ねた。彼の成功は、蝦夷人にも幕府にも大きな利益をもたらすであろう。が、すでにロシアがすぐとなりのウルップ島まで来ていた。
現実に内在し、ときに露呈する強度の現実としての超現実ーシュルレアリスム。20世紀はじめに登場したこの思想と運動について、ブルトンやエルンストを中心に語り、さらに「メルヘン」「ユートピア」へと自在に視野をひろげてゆく傑作講義。文学・芸術・文化を縦横にへめぐり、迷路・楽園・夜・無秩序・非合理性などをふたたび称揚するとともに、擬似ユートピア的な現代の日本を痛烈に批判する。いま、“幻想を超えて生きるには”。
犬のあくびは疲労や退屈ではなくストレスを感じたり相手への和解を求める印です。吠え声、尻尾の動き、顔の表情などで示される「犬語」を理解すれば、人間の2歳児程度の言語聞きわけ能力を持つと言われる犬と、意思を伝えあえるのです。飼犬が言うことをきかないという悩みも本書で解決!「犬語小辞典」つき。
ようちゃんはイヌ、かなちゃんもネコをかっている。でも私は何もかってもらえない。そんな時、はらっぱでひろったものは…。
登山のもうひとつの楽しみは、可憐な高山植物に出会えること。でも、この花はチングルマなのかチョウノスケソウなのか、ミヤマリンドウなのかタテヤマリンドウなのか、と迷うことが悩みの種だった。そこでイラストを駆使して、見分けるポイントをズバリ例示!花の色・形・付き方、葉の形から細かく分類したので、簡単に花の名前が分かる。
水草を楽しむための基礎知識から応用までを丁寧に解説したのが本書です。この1冊を読めば、誰でも!簡単に!水草アクアリウムを作ることができるようになります。
「個人の自由」は、本当に人間の本質なのか?イラク問題、経済構造改革論議、酒鬼薔薇事件…現代社会の病理に迫る。
「花」とは「幽玄」とはあらゆる表現ジャンルの根本、生きることの美を語る。秘すれば花なりー「日本の美」を深く探求した至高の芸術論。読みやすい新訳。
時は平安。稀代の陰陽師・晴明の孫である安倍昌浩は、兄の成親・昌親と一緒に、魔物に狙われている左大臣道長の息子・鶴君の護衛をすることになる。が、この鶴君、実はとんでもないわがまま若君で…(「玄の幻妖を討て」)。今をさること十年前。安倍家の長男・成親と“なよ竹の姫”と名高い美しい姫君との結婚秘話が明らかに…!?(「其はなよ竹の姫のごとく」)など計四作を収録した、大人気安倍家三兄弟が大活躍の短編集。
2006年1月にデビュー30周年を迎える松山千春。本盤は、ポニーキャニオン在籍時の全シングル楽曲に、NEWS時代の大ヒット「長い夜」「人生(たび)の空から」の2曲を加えた究極のベスト・コレクション。