夏祭りでフラれたあの日から、葉はあいりと話すことができずにいた。あいりはバイト先の“なごみ”や学校にも姿を見せず、メールをしても返信がない。「立花さんの真意を知りたい」そう考えていた葉は、あいりの友人である藤沢からの後押しで、あいりの家を一人で訪ねることになる。行き着いた先は、葉にも馴染みのある家だった。そこにかつて住んでいたのは、中学一年生の夏休みに出会った初恋の人。泣き虫で、不器用で、人見知りで…とても優しい女の子。佐原葉と立花あいりの物語は、時計の針を巻き戻すことになるー。
繊細な日本園芸文化の象徴「花菖蒲」世界的栄誉「フォスター賞」受賞の研究家、積年の集大成!品種系統別・育種(発見)年代順に網羅。500花以上掲載。
子どもや保護者から「わかりにくい」と評価される教え方をしてしまったり、「信頼できない」と感じられたりしたら、直ちに仕事を失い収入を断たれる学習塾業界。そんな常に食いっぱぐれるリスクと直面しながら実力を査定され続けるような世界で、30年間サバイブしたノウハウを初公開します!
ご一新から五年。花見客で賑わう上野の山に、かつて南町奉行を務め、「妖怪」と庶民から嫌われた鳥居耀蔵の姿があった。失脚し、二十三年の幽閉の末に耀蔵が目にしたのは変わり果てた江戸の姿。明治を、「東京」を恨み、孤独の裡に置き去られていた男の人生は、金春座の若役者・滝井豊太郎と出会ったことで動き始める。時代の流れに翻弄されながらも懸命に生きる人々を描く感涙の時代小説。
質感、陰影、重ね塗り、グラデーション…色鉛筆で絵を描くために必要なテクニックはいろいろありますが、そういった基本をマスターするために、たくさんの色数は必要ありません。本書で使うのは、たった12色の色鉛筆です。使う色数が少なくても、基本テクニックをマスターすれば、フルーツ、お菓子、花、雑貨など、さまざまなものを描くことができます。青系の色に緑色を重ねた場合と赤系の色に緑色を重ねた場合の違い、黄色などワックスを多く含む色の扱い方などを11の基本レッスンで学び、そのあとは描き方の手順を確認しながらテーマごとに分かれた44のモチーフを塗ります。すべてのレッスンは、実際に自分で塗ることができる線画を掲載していますので、塗り絵のように楽しみながら色鉛筆画をマスターできます。
“なぜ、水揚げが必要なのか?”-あるお花屋さんによる10年の年月をかけた研究リポートが1冊に。
弓、剣、茶の「三道」を伝える“坂東巴流”の嫡男・友衛遊馬、二十歳。家出先の京都から帰還するも、家元でさえ副業しなければ家族を養えない貧乏流派ゆえ、働き口を探してこいと言われてしまう。冴えない日々の中、クセモノぞろいの茶人武人にやりこめられながら、遊馬は自分の進むべき道をぐるぐると探しつづける。明日が見えないあなたに贈る、笑えて泣けて元気になる物語!
愛を告げる花、感謝を伝える花、幸せを願う花。四季の花々と、秘められた物語の世界を楽しむ。ボタニカルアートで、癒される。別冊、見ながら塗れる!お手本の原画つき。
野に咲く可憐な草花を集めたヴィクトリア朝の父と子の花のアルバム。
貧しい信州の田舎から大望を抱いて県境を出るとき、信越線軽井沢駅左手に、浅間山が見送ってくれた。そんな木っ端役人が花のお江戸でいくつもの大事件に出遭った。笑って、怒って、涙したものを、ときには語り部として自虐的にドキュメンタリー風に綴ったものである。