宮廷を騒がせた帝の子懐妊の真相は、千古の計らいで歴史の陰に伏せられ、月薙国は新たな年を迎えた。貴族ではなく、民のための国へ。帝と千古の手によって政治は変わりつつあり、目下、海賊との戦いに向けての準備中。それを手伝う謎多き男、秋光の正体に、千古の心は揺れていた。帝はそんな千古の心を認め、待つ。秋光もまた、自身の千古への想いを行動に移す。やがて海賊討伐の船上で、三人は各々が行く道を定める時を迎えるのだったー。時代は動く。後に歴史に記される、雷帝と妖后の物語の巻の末。
はじめての英語、曜日、食べもの、動物もでてくるよ!4・5歳から。
安永二年、深川の夏祭りをめぐって、地元の親分の間で起こった諍い。浪人暮らしを続ける坂崎磐音は権造親分への借りを返すために一働きすることになる。国許の豊後関前藩では、磐音と幼馴染たちを襲った悲劇の背後にうごめく陰謀がだんだんと明らかになる。父までもが窮地に陥ったことを知った磐音は、決意を胸に江戸を発つ。
春夏秋冬・二十四節気、日本には四季折々の美しい花が咲きます。本書では、それぞれの節気に咲く花と描き方をイラストで丁寧に説明しています。最初にそろえる道具や水彩スケッチの基本的なテクニックも紹介していますので、初めての方にも簡単。描いたスケッチは、額装して飾るもよし、絵手紙やカードに添えて大切な人に贈っても喜ばれるでしょう。豊富なイラスト見本や風景画は、お手本帖としてもお使いいただけます。さぁ、絵筆とスケッチブックを持って、美しい日本の花を見つけに散策へ出かけてみませんか。
毎日、食べる野菜のこと、どこまで知っていますか?味や食感、調理方法は知っていても、花や成長の様子はどうでしょう?この本では、野菜と果物約90種の花と、成長の様子を紹介します。あなたが今日、食べた野菜は、どんな植物で、どんな花を咲かせるのか?野菜の植物としての側面に注目した画期的な図鑑です。
どんな小さな花にも、“物語”があるー。古来、人びとは暮らしの中の喜びや悲しみを花に託し、詩歌、神話として歌い、語り継いできた。その知られざる逸話の数々を慣用句や花言葉とともに蒐集し、解説。「読む辞典」として、花の世界を深く旅する一冊に。好評既刊の『雨のことば辞典』『風と雲のことば辞典』に続く、シリーズ第三弾。学術文庫版書き下ろし。
タネと花、虫たちとの関係、地中の世界、めぐる季節と天気…世界指折りのイギリス人庭師が、130の問いと答えを通して植物たちの姿をそっと教えます。見なれた草花のある風景が、ひみつの花園に見えてくるかもしれません。
病床の英里は、死期が近づくのを感じていたある日、一人の優美な外国人男性が英里の前に現れ、君を迎えに来たと言う。カイルと名乗るその男は、英里に今の身体が寿命を迎えた後、姿形はそのままに、老化も病気もない別の生命体になるのだと告げた。その後、無事に変化を遂げた英里は自分をずっと見守ってきたというカイルから求愛される。戸惑う英里に、彼は何年でも待つと口説く。さらに英里は同族から次々とアプローチされてしまい…。
春夏秋冬の魅力がつまったアメリカ東海岸。ワシントンDCを流れるポトマック河畔のサクラ並木のように日本の植物も多く親しまれ、1年を通して豊かなガーデンライフを楽しんでいます。40年にわたって東海岸の植生を学んできた著者が、日本の風土に合った人気の花101種を厳選し、暮らしの中で負担なく育てるコツを解説します。
『ザボンの花』から庄野潤三独特の家庭小説が始まる。これは、著者にとって最初の長篇小説であり、麦畑の中の矢牧家は、彼がまさに創りつつある、新しい家庭であり、生活を愛し育んでいく本質と主張を、完成度の高い文学作品にしあげている。一生のうち、書くべき一番いい時に書かれ、やがて『静物』『夕べの雲』へ続く作品群の起点でもある。