旧東ドイツのバロックの大家、ヘルムート・コッホが指揮するヘンデル。コッホの丁寧な指揮で、作品の魅力が明確に浮き上がっている。ソリストたちがとても上手く、温かな響きを奏でるオーケストラも魅力的だ。
ミステリー、SFから時代物まで、ユーモアとノスタルジアあふれる絶品ショートショート39連発!!40年前の花火の弾けた思い出が目の前に蘇る「花火」。村長が旅人に猫の頭をかぶる奇習について語る「猫かつぎ」など。星新一氏が自ら「後継者」と認めた奇才のショートショート作品集がついに復刊。
彼の抱えた悲しみが、今、私の皮膚に伝わり、体の奥深くに染み込んできたー。人生の秋を迎えた中年の男と女が、生と死を見すえつつ、深く静かに心を通わせる。閉塞した日常に訪れる転機を、繊細な筆致で描く短篇集。表題作のほか、「観覧車」「ソリスト」「灯油の尽きるとき」「戦争の鴨たち」を収録。
昭和40年。東京・池袋の三業地は場末で猥雑な歓楽街であった。流しのギター弾きを生業にする駒形辰三郎は、短躯で見栄えは好くなかったが、人気があった。情けに篤い彼ゆえに、ホステスが抱えるさまざまな悩み事を聞き、揉め事を解決していた。その一方で、独身男の駒形に言い寄ってくる美熟女たちがいて、彼は、肉欲に溺れかけていた。そんな折、三業地を牛耳ろうとする一人の男の企みを知った駒形は、機転と頭脳で、男の悪事を暴き、歓楽街に平穏を取り戻した。そして、波乱に富んだ人生を送る駒形に、思わぬ朗報が…。
怜悧な美貌の持ち主であるカウンセラーの白石朔夜は、極道の組長、緒方大斗を担当している。理性的で、常に職務熱心な朔哉だが、傲岸不遜な大斗に対しては、本来ならば抱くことを許されない個人的な感情を消せないでいた。そんな朔哉に大斗は異常な執着を示し、罪深い『秘密』を隠したストイックな白衣を乱そうとするが…。体はつながっても、心はつながれない。拒絶と渇望の中ですれ違う、罪深い欲望に濡れる夜の行方は。
重度心身障害者の長女・里奈と、健常者の二女・麻由。ふたりは、どんな姉妹よりも強く温かい糸でつながっている。そう、花びらと萼のように…。“障害者の自立”というゴールを目指して…。障害者をめぐる社会のあり方、家族の絆を綴った半生記。
ガールズ・ロック・シーンをリードする中ノ森BANDの3rdアルバム。ガールズ・バンドならではの振り幅の大きさが感じられる、ヴァラエティに富んだ構成が魅力だ。自身も出演した映画『結婚しようよ』の劇中歌「風になりたい」などを収録。