本書執筆の意図は大きく言って2つある。一つは、日本に西洋音楽が導入され、漸く近代人としての意識の中に根付き出した時期に当って、非音楽専門家達がこの異質の文化をどのように受け止めたかを、日本対西洋という比較文化的観点から見直すこと、もう一つは、音楽と文学の境界領域を開拓することである。;作品原典資料を精確に読み解いた、洋楽受容にみる日本近代化論。
なぜ、人間は白鳥をシンボル化したのか。古代ギリシア・中世・19世紀ヨーロッパの神話・芸術へ熱いエネルギーを照射し続けた、その姿態が放つ多様なメッセージを集積する。
本書はまず100有余の最近の建築プロジェクトについて図版と写真をもって紹介したあと、さまざまな傾向を代表する26の美術博物館については、より詳しい分析を行なっている。その範囲は、大規模な文化複合施設、現代美術館、科学・技術・工業博物館に始まり、大規模な国立美術博物館や現代美術のギャラリーなど再整備の必要に迫られているものにまで及んでいる。
「最新名曲解説全集」を作曲家別に増補再編。詳細な解説と大作曲家の名曲を的確に理解できる座右のシリーズ。
本書は、色を組み合わせて良い造形効果をつくること、すなわち「色彩構成」を中核に据えた。色の組み合わせ方の諸方法を覚えながら、配色実習の体験を通して色のセンスを磨くのである。本書では、現在ある豊富な配色方法を出来得る限り紹介し、それらを系統立てて理解することが出来るように、配色方法の交通整理をすることに大きな努力を払った。
一九世紀末のパリ。エッフェル塔ではエレベータが驚く観衆を天空に運び、大アーチの機械ギャラリーでは紡ぎ車がうなり、トロカデロ広場ではベリーダンサーが身をくねらせ世界各地の魅惑の事物が所せましとひしめきあう。万博のエキゾチスムあふれる興奮を取り込んだデパートの出現は、歴史上初めてめくるめく消費の楽しみを大衆にもたらした。贅沢の民主化の賛美、浪費の堕落の糾弾、まがいものの流布にあらがうダンディズム、新たなアート運動、消費者を基盤とする共同体構想など、モラリストの伝統の豊かな地で、今日なお示唆に富む思想的・実践的ムーヴメントがくりひろげられる。
本書は『線描芸術(アルス・リネアンディ)』の基本フォルム、即ち、波や組紐文や結び等と取り組みます。その大部分はランゴバルドの石工芸術や、ケルトの写本芸術の精神的なフォルムの規範を拠りどころとしていますが、さらに新しい形象を目指すものです。
風景写真の第一人者竹内敏信が自然への想いを込めて放つ、山桜の写真集決定版!!全国各地82箇所の山桜の姿を美しく活写!!巻未に作品データと取材記を掲載。
芸術にルールはなくても、まずは知りたいその基本。静物、風景、人物をモチーフに、デッサンの基礎から水彩画、油彩画による作品制作まで、一流作家が本書のために描きおろした14の作品を紹介し、そのすべての制作プロセスを追いながら洋画の魅力を学ぶ。
芸術にルールはなくても、まずは知りたいその基本。土・釉・焼の基礎知識から、手びねり・ロクロ・タタラ・型・飾技法による実技制作まで、一流陶芸家が本書のために制作した作品を紹介し、そのすべての制作プロセスを追いながら陶芸の魅力を学ぶ。
芸術にルールはなくても、まずは知りたいその基本。染料の基礎知識はもちろん、絞り染・ろうけつ染・型染・テキスタイルプリントによる実技制作まで、一流染色家が本書のために制作した作品を紹介し、そのすべての制作プロセスを追いながら染の魅力を学ぶ。
能、狂言、歌舞伎、文楽。世阿弥、近松門左衛門、鶴屋南北。もっともっと身近に楽しみ、味わいたい、日本が世界に誇る伝統演劇の物語とその秘密。劇空間、役者と身体、名台詞と音曲の魅力をこの1冊で読む。
町中にありながら山中の庵を思わせる茶室と露地。道具の取り合わせに込められた亭主の心。季節の花と懐石。美しく無駄なく完成された点前。日本の文化のさまざまな分野に影響を及ぼした茶の湯の歴史と芸術をこの1冊で読む。
民俗芸能、口承文芸、演劇・民謡その他娯楽の研究の多くが、「信仰」に収斂させていたとの認識に立脚し、従来の民俗資料分類に依拠しつつも、現時点の成果を幅広く提示。
第5回ふるさとイベント大賞受賞。地域と世界が協働した真夏の大祭。アートの新世紀を拓いた140を超える作品のドキュメント。地球環境・住民参加・公共事業など、多方面で見出された21世紀の地域づくりモデル。豪雪の中山間過疎地が発信した世界最大規模のアートトリエンナーレ。里山の53日間、大地と人が交感した三年大祭の全記録。