クラシック音楽、バレエが中心の音楽総合誌
『おとなの週末』4月号
狭くてもいい。個性的な料理と酒があり、人情と活気にあふれ、行くたびに新しい楽しさが待つ。そんな店に足繁く通いたい。そこで、今回はカウンター数席の小さな店から店のスタッフとの距離が近い30席前後の店まで、北千住や学芸大学など都内7エリアで調査しました。ほか、焼鳥やチーズケーキの特集も掲載。内容てんこ盛りでお届けします。
【今月の特集】
・ 東京 小さな繁盛店
・ 焼鳥新時代
・ いま食べたい、チーズケーキ 他
【今月の連載】
・ 食べる幸せ。/絵・堤大介、詩・堤江実[第61回] 料理も芸術
・ Otoshu EXPRESS/コスパ最高ランチ!話題のニューオープン、唸るラーメン
・ ヒツジメシ〜草を喰みたきゃ仕事しろ〜/吉田羊[第63回]多摩川沿いの散歩で寄りたい春のご陽気フレンチメシ
・ キナミトパン/木南晴夏[第61回]『キミナトパンノホン』の裏話
・ 口副三昧/ラズウェル細木[第118回]京都の熱々お寿司「蒸し寿司」を食す
・ 勝負の店/久住昌之[勝負 其の五十五]高槻「盤石」
・ お肉道場/間口一就[第56回]ラムラックの巻
・ おいしい往復書簡/マッキー牧元×門上武司[第56回]プリン
・ 日本の奇祭珍祭/白石あづさ[第42回] 「嫁祝い/オーマラ」 in 新潟県上越市西横山
・ おと週瓦版 [第二十九回]
・ 覆面ライターの1ヶ月食ダイアリー[第39回]
・ 東京 名所案内/森山大道[第29回]原宿 竹下通り狭くてもいい。個性的な料理と酒があり、人情と活気にあふれ、行くたびに新しい楽しさが待つ。そんな店に足繁く通いたい。そこで、今回はカウンター数席の小さな店から店のスタッフとの距離が近い30席前後の店まで、北千住や学芸大学など都内7エリアで調査しました。ほか、焼鳥やチーズケーキの特集も掲載。内容てんこ盛りでお届けします。
【今月の特集】
・東京 小さな繁盛店
・焼鳥新時代
・いま食べたい、チーズケーキ 他
【今月の連載】
・食べる幸せ。/絵・堤大介、詩・堤江実[第61回] 料理も芸術
・Otoshu EXPRESS/コスパ最高ランチ!話題のニューオープン、唸るラーメン
・ヒツジメシ〜草を喰みたきゃ仕事しろ〜/吉田羊[第63回]多摩川沿いの散歩で寄りたい春のご陽気フレンチメシ
・キナミトパン/木南晴夏[第61回]『キミナトパンノホン』の裏話
・口副三昧/ラズウェル細木[第118回]京都の熱々お寿司「蒸し寿司」を食す
・勝負の店/久住昌之[勝負 其の五十五]高槻「盤石」
・お肉道場/間口一就[第56回]ラムラックの巻
・おいしい往復書簡/マッキー牧元×門上武司[第56回]プリン
・日本の奇祭珍祭/白石あづさ[第42回] 「嫁祝い/オーマラ」 in 新潟県上越市西横山
・おと週瓦版 [第二十九回]
・覆面ライターの1ヶ月食ダイアリー[第39回]
・東京 名所案内/森山大道[第29回]原宿 竹下通り
「ライオン・マン」-今からおよそ四万年前、世界最古の動物彫刻が現生人類の手によって創られた。材料はマンモスの象牙。二十世紀後半、ドイツ・シュターデル洞窟で発見された、ヒトとライオンを合体させた現実にはありえないハイブリッド・フィギュアはラスコー壁画より古い。人類はなぜ、「芸術」を欲するのか。人類は「神とともに生きる」ことを選んだ時より、「創造する種」としての歩みを始めた。多摩美術大学「芸術人類学研究所」が新しい学問の眺望を、本書において問いかける。
シニア世代の「人生」と「暮らし」を究める
知識も経験も豊かなシニア世代にとって、人生に必要なのはホンモノと正統のみ。旅、美
味、芸術、文化、道具など、あらゆる分野でホンモノと正統を取り上げ、人生(LIFE)を
豊かに、暮らし(life)を愉しくする月刊誌です。
●今月に予定しておりました特別付録「帆布肩掛けバッグ」は諸般の事情により付けるこ
とができなくなりました。
<目次>
・ [横浜]山手234番館
・ ベーリック・ホール/旧山手68番館
・ 立ち寄り処 山手十番館
・ 立ち寄り処 山手ロシュ/えの木てい
・ [京都]京都府庁旧本館
・ 長楽館
・ 散策の途中に行きたい桜名所
・ 立ち寄り処 CUCINA ITALIANA東洞/CURRY PLANT/ポワン・プール・ポワン
・ [神戸]旧ハンター住宅
・ 風見鶏の館
・ 立ち寄り処 神戸精養軒
・ 立ち寄り処 グリル一平 元町東店/ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野
・ スサノオ 素桜神社の神代桜 長野県長野市
・ ヤマトタケル 実相寺の山高神代桜 山梨県北杜市
・ 継体天皇 根尾谷の淡墨桜 岐阜県本巣市
・ 坂上田村麻呂 伊佐沢の久保ザクラ 山形県長井市
・ 源 範頼 石薬師の蒲桜 三重県鈴鹿市
・ 源 頼朝 狩宿の下馬ザクラ 静岡県富士宮市
・ 鍛冶屋の娘・静江の精霊 光善寺の血脈桜 北海道松前町
●別冊付録「大人の逸品カタログ」
クンデラが愛する、小説、絵画、音楽、映画の数々。ラブレー、ドストエフスキー、セリーヌ、カフカ、ガルシア=マルケス、フェリーニ…。小説を書くことで確信した、モダン・アートへの揺るぎなく、粘り強い擁護のために編まれた、決定版の評論集。
芸術経験のインディビジュアリティを教育実践にどうつなげるか?芸術経験は本来的に、個々人の美的感覚や想像力に依拠している。そのため芸術の教育は、教えないことで子どもの自由な表現を尊重するのか、教授目標として設定できる技術・知識を教えるのか、の二者択一論で展開されてきた。本書は、デューイの芸術哲学を出発点として20世紀前半からの芸術授業の展開を追うことでこの課題を再考し、二者択一を超えた新たな授業構成の枠組みと、オルタナティブな教育実践のあり方を示す。「美的経験」そのものを目指す授業へのパラダイム・シフトの方法を示唆した労作。
(創作)
会田誠「げいさい」(短期集中連載第二回)
二瓶哲也「ヒマラヤ杉の年輪」
第50回九州芸術祭文学賞 受賞作+選評
(新連載)
ブレイディみかこ「アナキック・エンパシー」
(対談)
伊藤比呂美×町田康「太宰治と中原中也を語る」
西加奈子、タイの作家たちと語る
(特別エッセイ)
神藏美子「田中小実昌への旅」
金井美恵子「首の行方、あるいは…」最終回
(評論)
蓮實重彦「ジョン・フォード論(承前)」
ほか
ビジネスの現場をフィールドとし、企業の経営システム、働き方、社会とのありようなどを多角的に研究する経営学と文化人類学とのコラボレーション。
文×論。
[一挙掲載]
完全犯罪の恋 田中慎弥
その若い女は、新宿で私を待ち受けていた。幾度か会って話をするうちに様々な思いが交錯し、物語は現在と三十年前を往還する。
[特集]
「震災後の世界 9」
福島のちいさな森 古川日出男
私はシイタケ生産業者の家に生まれた。兄がいて、姉がいる。私たちきょうだいには森がある。福島を出た私は、作家として自己の中に、記憶の中に、福島の中に入り込まなくてはならない。
震災後文学の現在地 木村朗子
「震災後文学」とはなにか。世界中の研究者が日本文学から、死者の声、環境批評ーー新たな地平を切り拓く。
野坂昭如、カム・アゲイン 山本昭宏
「戦後の繁栄は夢だ」と、たえず影の部分に視線を注ぎ、君はどうする? と問いを投げかけ続けた作家の思考に迫る。
歴史がこれ以上続くのではないとしたらーー加藤典洋の「震災後論」 與那覇潤
「戦後」「震災」--いま、この時代を生きる僕たちが過去と向き合うために、昨年惜しまれつつ逝った批評家・加藤典洋氏が遺したメッセージの「根」をたどる。気鋭の論者の「震災後論」。
2011-2021 視えない線の上で 石戸諭
[短期集中評論]
ギー兄さんとは誰かーー大江健三郎と柳田国男 尾崎真理子
大江作品に繰り返し登場し続ける「ギー」とはいった誰だろう。何を象徴し、託されているのだろう。まったく新しい「日本の作家」としての大江健三郎の相貌が浮かび上がる。
[新連載]
「近過去」としての平成 武田砂鉄
平成とは、なんだったのか。時代の細部を観察し続ける著者渾身の連載がスタート。
「ヤッター」の雰囲気 星野概念
喜びの瞬間には、頭で考えるどんな言葉よりもからだから先走る声がある。いまこそ、その声に耳を傾けよう。ものごとをゆっくり考える大人のための処方箋。
星占い的思考 石井ゆかり
占いは「ナシ(だけど、存在する)」。異色の占い師による「象徴の世界」。
[創作]
臆病な都市 砂川文次
集団ヒステリーが生まれたとき、存在しないはずの新型感染症が世間に蔓延するーー。現代の病巣を鋭くえぐる気鋭の飛翔作。
ほんとうのこといって 松原俊太郎
いずれページはめくられないだろうーー演劇界の明日を担う劇作家による、文芸誌初小説。
[論点]
その声を、現在この列島を覆っている流れに異議を挟むものとして聴かないわけにはいかなかった。
今月の「群像」の論点ーー「ベンヤミン」「ポン・ジュノ」。
抗う言葉を分かち合うーー芸術と批評の関係をめぐってーー 柿木伸之
ポン・ジュノ/『パラサイト』は纏えるか 宮田文久
[短期集中ルポ]
ガザ・西岸地区・アンマン2 「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう
[滞在記]
文芸ピープル ブリテン諸島出版見聞録 後篇 辛島デイヴィッド
連載・随筆・書評・合評
長野まゆみ
乃南アサ
保坂和志
ブレイディみかこ
鷲田清一
皆川博子
大澤聡
三浦哲哉
大澤真幸
穂村弘
水村美苗
川名潤
宮沢章夫
石橋毅史
堀部篤史
瀧井朝世
中条省平
丹生谷貴志
阿部公彦
小川公代
上田岳弘文×論。
[一挙掲載]
完全犯罪の恋 田中慎弥
その若い女は、新宿で私を待ち受けていた。幾度か会って話をするうちに様々な思いが交錯し、物語は現在と三十年前を往還する。
[特集]
「震災後の世界 9」
福島のちいさな森 古川日出男
私はシイタケ生産業者の家に生まれた。兄がいて、姉がいる。私たちきょうだいには森がある。福島を出た私は、作家として自己の中に、記憶の中に、福島の中に入り込まなくてはならない。
震災後文学の現在地 木村朗子
「震災後文学」とはなにか。世界中の研究者が日本文学から、死者の声、環境批評ーー新たな地平を切り拓く。
野坂昭如、カム・アゲイン 山本昭宏
「戦後の繁栄は夢だ」と、たえず影の部分に視線を注ぎ、君はどうする? と問いを投げかけ続けた作家の思考に迫る。
歴史がこれ以上続くのではないとしたらーー加藤典洋の「震災後論」 與那覇潤
「戦後」「震災」--いま、この時代を生きる僕たちが過去と向き合うために、昨年惜しまれつつ逝った批評家・加藤典洋氏が遺したメッセージの「根」をたどる。気鋭の論者の「震災後論」。
2011-2021 視えない線の上で 石戸諭
[短期集中評論]
ギー兄さんとは誰かーー大江健三郎と柳田国男 尾崎真理子
大江作品に繰り返し登場し続ける「ギー」とはいった誰だろう。何を象徴し、託されているのだろう。まったく新しい「日本の作家」としての大江健三郎の相貌が浮かび上がる。
[新連載]
「近過去」としての平成 武田砂鉄
平成とは、なんだったのか。時代の細部を観察し続ける著者渾身の連載がスタート。
「ヤッター」の雰囲気 星野概念
喜びの瞬間には、頭で考えるどんな言葉よりもからだから先走る声がある。いまこそ、その声に耳を傾けよう。ものごとをゆっくり考える大人のための処方箋。
星占い的思考 石井ゆかり
占いは「ナシ(だけど、存在する)」。異色の占い師による「象徴の世界」。
[創作]
臆病な都市 砂川文次
集団ヒステリーが生まれたとき、存在しないはずの新型感染症が世間に蔓延するーー。現代の病巣を鋭くえぐる気鋭の飛翔作。
ほんとうのこといって 松原俊太郎
いずれページはめくられないだろうーー演劇界の明日を担う劇作家による、文芸誌初小説。
[論点]
その声を、現在この列島を覆っている流れに異議を挟
ラインホルト・バルヒェットの芸術(24CD)
41歳で亡くなったドイツのヴァイオリニストでカルテット主催者の、ラインホルト・バルヒェットは、マニアの注目度の高いことでも有名。ヴェイロン=ラクロワとの有名なバッハのソナタ集のほか、「シュトゥットガルト室内管弦楽団」、「プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団」、「シュトゥットガルト・プロ・ムジカ室内管弦楽団」といったオケとの共演による録音は、繰り返し傾聴に値する奥深い美しさを感じさせるものも多数。
今回、バルヒェット四重奏団ボックスと同時に登場するセットは、VOX、Erato、Eurodisc、Bertelsmannなどの音源を集めたもので、ARS NOVAからはすでに、コーガン、フランチェスカッティ、リッチ、カサド、シュタルケル、ヤニグロ、といったマニアックな弦楽器奏者ボックスがリリース済みで内容も良かっただけに、今回のセットにも期待が持てるところです。
ドイツの戦後環境が育んだヴァイオリニスト
空前の規模でおこなわれた都市への爆撃や砲撃により、ドイツの劇場やホールは徹底的に破壊、使用可能な演奏会場が激減し、音楽家の数も減少。さらに占領軍政府からは補助金支援も簡単には見込めないばかりか、インフレや通貨切り下げといった経済問題も、戦後ドイツの過酷な環境を悪化させることになり、結果として、演奏場所・演奏人員とも確保しやすい室内アンサンブルが数多く登場して勢力を急拡大、演奏会だけでなく録音や放送の分野でも大きな役割を果たすことになります。
戦争を生き延びたものの、瓦礫や寒さの中で生活せざるをえない戦後ドイツの人々にとって、心地良い音楽は心を癒す重要な存在でもあったようです。
戦後最初に成功を収めたミュンヒンガー率いるシュトゥットガルト室内管弦楽団のレパートリーの傾向もあって、それまであまり聴かれなかったバロック音楽が数多く紹介されるようになると、その親しみやすさから人気も高まり、大御所リステンパルトやコッホのほか、ティーレガント、ラインハルト、レーデル、リヒター、シュテップ、ヴィンシャーマンなども参入してドイツの音楽界に完全に定着。以後30年以上に渡ってドイツ各地で演奏会収益を生み出し、室内管弦楽団によるバロックや古典派作品の演奏というドイツ的伝統が形成されることになります。
ラインホルト・バルヒェットが、室内管弦楽団と室内楽の道に進んだ背景には、当時の社会環境の影響もあったと思われますし、華美な表現や崩しに走らず、心に響く演奏を追求していたのも、そうした聴衆の需要に応えるためだったのかもしれません。
バルヒェットには、弦楽四重奏団主催者、ソロ・ヴァイオリニスト、アンサンブル・ヴァイオリニスト、室内管弦楽団コンサートマスター、大編成管弦楽団コンサートマスターという複数の顔がありましたが、大編成オーケストラへの在籍は、戦中・戦後とも短期間でした。
このセットには、そうしたバルヒェットによる録音のうち、ソロ・ヴァイオリニスト、アンサンブル・ヴァイオリニスト、室内管弦楽団コンサートマスターとしての録音が収められており、得意のバロックから古典派にかけての作品の演奏を聴くことができます。
収録曲は、ヴィヴァルディの『四季』(3種。うち1種は『和声と創意への試み』全曲)、『ラ・ストラヴァガンツァ』、『ラ・チェトラ』、バッハのヴァイオリン・ソナタ10曲、ヴァイオリン協奏曲集(2種)、ブランデンブルク協奏曲全曲(2種)、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲4曲、協奏交響曲、ハイドンのヴァイオリンと鍵盤楽器のための協奏曲、協奏交響曲、ヘンデルの合奏協奏曲集 Op.6、トレッリの合奏協奏曲集 Op.8、ジェミニアーニの合奏協奏曲集 Op.3、コレッリ:クリスマス協奏曲というもので、複
Powered by HMV
バルヒェット四重奏団の芸術(17CD)
戦後ドイツに数多く誕生したカルテットの中でも、特にマニアの注目度の高いのか「バルヒェット四重奏団」。「ライヒス=ブルックナー管弦楽団」や、「シュトゥットガルト室内管弦楽団」、「シュトゥットガルト・フィルハーモニー」といったオケのほか、さまざまなカルテットで活躍していた音楽家たちの聴かせる演奏はニュアンス豊かな絶品揃い。
今回、バルヒェットのソロ・ボックスと同時に登場するセットは、VOX、Erato、Eurodiscなどの音源を集めたもので、ARS NOVAからはすでに、パスカル四重奏団、シュナイダー四重奏団、ハリウッド弦楽四重奏団、ブダペスト弦楽四重奏団、伝説のフランス弦楽四重奏団、グリラー弦楽四重奏団、シェッファー四重奏団といったマニアックなカルテット・ボックスがリリース済みで内容も良かっただけに、今回のセットにも期待が持てるところです。
メンバー表
第1ヴァイオリン
ラインホルト・バルヒェット
在籍期間:1946〜1962年
1920年8月3日、ドイツ南西部のシュトゥットガルトに誕生。父パウル・バルヒェットはドイツ人、母シグリド・マリア・バルヒェット(旧姓:スヴァルトストロム)[1885-1970]はスウェーデン人。
ラインホルト・バルヒェットはヴァイオリンを学び、ヴュルツブルク音楽院を卒業。
1942年、ドイツ各地で実施された放送オーケストラ「ライヒス=ブルックナー管弦楽団」のオーディションに合格し、第1ヴァイオリン奏者として採用が決定。楽団が本格的な活動を開始する1943年3月まではしばらく時間があったため、リンツの南南西約80kmのところにある山間の温泉地バート・アウスゼーでも演奏。
「ライヒス=ブルックナー管弦楽団」の本拠地はザンクト・フローリアン町の修道院で、常任指揮者は、隣のリンツ市の音楽総監督であったゲオルク・ルートヴィヒ・ヨッフムが兼務。客演指揮者としては、シューリヒト、クナッパーツブッシュ、クレメンス・クラウス、カバスタ、カイルベルトら著名な人物が登場し、翌1944年4月には放送も本格的に開始。
1944年7月から1945年4月にかけては、アメリカ軍による大規模な空爆がリンツで22回おこなわれ、約2万発の爆弾を投下して1,679名を殺害、約6,000の建物を破壊していますが、リンツから16km離れたザンクト・フローリアンは無事で、1944年7月から8月にかけてはカラヤンが指揮し、10月にはフルトヴェングラーも登場しています。
その間、9月1日には、国家総力戦総監となったゲッベルスの国家総力戦の一環として(徴兵目的もあって)、全ドイツの劇場が閉鎖されますが、「ライヒス=ブルックナー管弦楽団」の活動は許可されて、1945年3月まで継続したため、第1ヴァイオリン奏者のバルヒェット、ヴィオラ奏者のキルヒナー、チェロ奏者のライマン、そして同じくチェロ奏者の兄ジークフリート・バルヒェットといった、のちのバルヒェット四重奏団の同僚たちは無意味な兵役に就かずに済みました。
ザンクト・フ
Powered by HMV
圧倒的なインプット力・アウトプット力が身につく!“新しさ”“気づき”“意外性”を生み出す「知力」の上げ方。