俳優とは、演技・演劇とは何かの話をまじえながら、「発声」「せりふ」「役づくり」等の基本的なことがらを、若い演出家とこれから俳優になろうとする生徒との対話を通して解説。中・高校生から職場の演劇サークルまで自由に使えて演技力を伸ばせる基礎演技読本。
美と芸術についての学/美学とはどんな学問か。捉えがたいその対象と方法を明確にし体系的な理論学として示す。
「第二のアルプス建築」とそれを名づけたとき、ブルーノ・タウトは桂離宮になにを見ていたのか。革命と両大戦にはさまれたドイツの疾風怒涛の時代を、彼は芸術思想上の背反する志向をかかえつつ歩んだ-幻想的な表現主義建築と〈共同体〉理念のあらわれとしての「田園都市構想」、そして革命を志向するユートピア建築と現実的な大集合住宅群(ジードルンク)の建設。世紀末に遡る前衛思想の激しい渦動の中に、一つの軌跡をヴィヴィッドに描く、思想の旅のドキュメント。
本書において、著者は、サンボリスムを、孤立した現象としてではなく、中世晩期ーマニエリスムーロマン派ーサンボリスムー現代芸術という、アリアドネの糸の一環として総体的関連のうちにながめ、逆にサンボリスムを手掛りにして大きなコンテキストをたえず確認しようと試みる。著者ハンス・H・ホーフシュテッターは、さきに同じ訳者によって訳出された「迷宮としての世界」の硯学G・R・ホッケの弟子であり、本書はこのマニエリスム研究と照応し相補う位置におかれる労作である。
シュタイナーの芸術論!思考によって近づきえないものに近づくためには、人は芸術家にならねばならない。宇宙と人間、感覚と超感覚を結ぶ芸術創造の源泉を明かす!
天才たちはかくも破天荒に面白い。芸大生活40年、裏方として芸術家たちを支え続けた元・名物事務長がはじめて明かす、美談・珍談・苦労話の数々。誰も知らない涙と笑いのエピソード集。
この一冊があればウィーン、ザルツの街を道筋にそって音楽を訪ねて一人歩きができる。筆者が40年間、実地探索した遺跡と物語りを綴った、親切で、精密な音楽案内書の決定版!
19世紀末、近代美術潮流のうねりの中で、独自の華麗なスタイルを確立した建築・芸術家マッキントッシュ。彼の芸術空間としての家具を、あますところなく解説・紹介する。
Neophilia(新しもの好き)…これが、ヒトの進化の源だ!なぜヒトだけが進化を遂げたのか?人間の環境、機能、行動を多面的に分析し、何ものかによって生かされている“人間存在”を浮かび上がらせる、きわめて刺激的な“ライフサイエンス・ファンタジー”。
1970年秋、フランス中部山村の教会でのロマネスクとの運命的な出会い。その簡素、慎しさ、寡黙が著者を遠く中世へと誘った。以後一8年にわたる旅、読書、思索の時を経て、その感動を分ちあうべく、自身撮影の写真80余枚を合せて、それは1冊の美しい書物となった。
「道」の哲学の壮大な眺め。老荘の「道」の哲学の「斉」「即」の論理とその現代的意味を論じ、老荘道教の土壌に育った漢訳仏教の特質を考察し、書芸術に「元」の哲学を見出す。中国思想哲学研究の結晶。
本書は、ドイツ表現主義とそれに関与した欧州諸国の動きに焦点を絞り、近代建築運動に対し別の角度からその断面を描き出している。初版から15年経て現在も新鮮な印象を受けるのは、表現主義の時代思潮のもつ魅力に外ならない。