「道」の哲学の壮大な眺め。老荘の「道」の哲学の「斉」「即」の論理とその現代的意味を論じ、老荘道教の土壌に育った漢訳仏教の特質を考察し、書芸術に「元」の哲学を見出す。中国思想哲学研究の結晶。
本書は、ドイツ表現主義とそれに関与した欧州諸国の動きに焦点を絞り、近代建築運動に対し別の角度からその断面を描き出している。初版から15年経て現在も新鮮な印象を受けるのは、表現主義の時代思潮のもつ魅力に外ならない。
芸術学の概念は最も広い意味では、芸術一般の理論的研究、そしてまた美術史学、文芸学、音楽学、演劇学、映像学等の諸特殊芸術の研究を包括するが、本来は美術学、つまり造形芸術についての理論的、歴史的研究を意味していた。もともと諸特殊芸術学も、その研究の方法論をこの美術学に負うているところが少なくない。さてこの本は、造形芸術の理論的研究、とくに西洋美術史の研究を志す人たちのために編まれた手引書である。
山村正夫作家生活40周年記念出版。戦慄!!西洋時代ミステリー。西洋の物語に材をとる恐怖の人間絵巻!
山村正夫作家生活40周年記念出版。現代の恐怖!!奇想ミステリー。市民生活にしのびよる超自然の幻影!
特集テーマは「都市・建築・コスモロジー」である。敗戦の焼跡を彷徨しつつ、今日の東京を想像し得たものがいたであろうか。人間の想像力はいかに貧困なことか。しかし、今、東京という都市を動かしているデモンは何か。まさに想像を絶した異形の怪物が裏面の舞台を跳梁しているドラマがそこに展開されているのかも知れない。記号論の出番である。
ミケランジェリ、リヒテルの調律をしてきた世界的調律の大家村上氏が、わが国を代表する22人のピアニストの演奏について、その響きを作る環境、条件、勉強の道程について、調律のテクニックとともに話し合われたユニークな音楽対談集。
童謡に一時代を画した作詩家の生涯の書。
紙の脆弱化や過剰消費が叫ばれ、紙は曲がり角に立っている。仏教文化や王朝文化を彩る紙、和風建築を支える紙、情報を伝える紙など、実用性と芸術性を見出し、暮らしのなかで紙を巧みに使いこなしてきた日本人の豊かな感性を見つめ直す。
カナダ、ウェスタン・オンタリオ大学コンピュータ・サイエンス科のA・K・デュドニー教授のクラスで、突如変異が起こった。シミュレーション深層に使っいたコンピュータのモニターに、YNDRD-イェンドレッドと名のる二次元生物が交信をしてきたのだ。四本の手と昆虫のような頭部を持ったこの奇妙な生物は、平面宇宙ープラニバースの中にある高度な二次元文明の住人だった。デュドニー教授と学生たちは、イェンドレッドに導かれて、奇想天外なブラニバースへの旅に出発するー。
富と女を手中にして、殺人者の完全犯罪は着々進行する。そしてまた第二、第三の女と殺人が…。当局の追及を必死にかわす犯人の知恵と、微妙にからむ男女の性を、人間心理の深層でとらえるサスペンスミステリーの秀作。