19世紀末から20世紀初頭、混迷のドイツにあって人間存在の意味をラジカルに問い続けたR・シュタイナー。建築、美術、オイリュトミー、詩、演劇、音楽などの芸術の分野、社会問題での“三層化運動”など、その仕事は実に多方面に広がっている。それらが個別のものではなくアントロポゾフィーを軸に、有機的に結びつき、一つの体系をもつことを本書は明らかにする。新進気鋭のシュタイナー研究者であり、教育の実践家でもあるW・クグラーによるこの注目のドキュメントは、収録された多くの資料で、危機の時代を生きたシュタイナーの息づかいを生々しく伝えている。
「摩擦」回避の道をさぐる日本、産業活性化を賭け、官民あげて日本企業誘致に取り組む英国-。対英進出は今がチャンスである。本書は、英国ビジネスのエキスパートが、豊富な経験とノウハウを、すぐれたビジネス観・国際感覚で体系化して初公開した、駐在員・家族、出張者の必読書。同時に、第一線の国際人による新・現代英国論でもある。
「真理を求めて私は芸術作品に問いかけるが、そのとき問われているのは私自身のあり方なのである。」戦争直前の不安な学生時代、芸術が生きるための精神の糧であった時期、また1950年代のはじめてのパリ生活の新鮮な驚きと感動の日々…。本書には著者の生活と体験に根ざした芸術論が収められる。
人間性の開放と現実世界の肯定という明るい光の部分の裏側に、世界の終りに対する恐れ、死の執念、混乱と破壊への衝動、破滅へのひそかな憧れ、非合理的幻想世界への陶酔といった別の一面を持つルネッサンス…。ボッティチェルリの《春》や、ヴァティカン宮殿の署名の間、メディチ家の礼拝堂といった傑作を輩出したその精神的風土と芸術のからみあいを、多数の挿図とともに明快に説き明かす好著。