作家、画家、音楽家、哲学者たちはなぜ破綻において自由となったのか。ランボー、アルトーらのはるかなる嫡子であり詩人思想家にして炸裂的な文学者がその営為のすべてを結晶させた思考のアラベスク。
彼の作品を契機とした世紀の論争からラモーの全貌を解明する。フランス伝統のトラジェディ・リリックとイタリア由来の新しいオペラ・ブッファ。両者の影響の下に、旋律を含めた音楽理念の基本に和声を据え、独自の世界を追求したラモー。18世紀フランス知識人を巻き込んだ「ブフォン論争」を軸にラモーの音楽と思想を解明する。
本書は剣道時代に平成元年10月号から平成3年4月号まで連載された『剣道藝術論』をまとめて平成3年刊行。このたび一部内容を修正して、新装改訂版として復刊。
この本には、美と芸術って、なに?を考えるための大きな問題が6つ。いろんな考えをあれこれ組み合わせたり、ふだんは見えていないところをのぞきこんだりしながら、ほかのだれにもたどりつけない、きみだけの答えをさがしてみよう。
分析心理学の創始者であり、二〇世紀を代表する思想家であるユングは執筆と同様に創作にも多くの情熱を注いできた。その視覚芸術の実践は生涯にわたり、デッサン、絵画、彫刻など幅広いジャンルで行われてきたが、ユング自身の「芸術家」を名乗りたくないという思いから知られることはなかった。しかし、二〇〇九年に出版された『赤の書』により、ユングの視覚芸術とその豊穣なイメージに注目が集まることとなった。本書では未発表の芸術作品も数多く紹介し、その変遷と芸術的意義を明らかにする。
この「まんが世界と日本の人物伝100」シリーズでは、世界や日本の歴史上の人物を、テーマ別の10巻で合計100人、まんがで紹介します。どんな「偉人」も、はじめはみんな子どもで、お母さんやお父さんがいて、泣いたり笑ったりしながら、いろいろ考えて行動し、悩みながら大きくなりました。その成長や、なしとげた業績は、短いまんがではもちろん、えがききれませんが、一方で、まんがでは、生き生きとした人物像を感じてもらうことができると思います。読んでもし、その人がとても気になったら、くわしい伝記も開いてみてくださいね。
文化芸術においては何よりも国家と表現の自由、倫理の問題が根幹にある。その事実を日本と欧米との比較を交え説き起こしつつ、実際の文化芸術支援とその効果を経済学的に分析。新たな成長のための文化芸術支援を提言する。
正倉院や東大寺などの花やかな芸術創造にたずさわった工人たちは、どのような歴史を経て、いかなる活動をしていたのか。八世紀半ばを中心にして、日本で活動するようになった画工が政府の工房に組織され、その制作活動を拡大していく過程をたどり、やがて九世紀には官司工房としては衰退して、そこから新しい画工の民間工房が成立していく方向を展望する。
「今日の芸術は、うまくあってはいけない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない。」-斬新な画風と発言で大衆を魅了し続けた岡本太郎。一九五四年の底本刊行当時、本書は人々に大きな衝撃を与え、ベストセラーとなった。彼が伝えようとしたこととは何なのか?「伝説」の名著は、時を超え、いつの時代にも新鮮な感動を呼び起こす。