ノグチが参加した様々なプロジェクトを、当時のアメリカ社会が抱えた諸問題の中に置き直し、作家の思い、企画者の意図、政治・経済・社会的な文脈から立体的に考察。戦争・資本主義・貧困・人種・都市環境など、問題が続出する危機の時代に、「空間」をどう理解し、どうデザインするか。知られざるノグチの試みが、アクチュアルによみがえる。
詩書画をはじめ、伝統文化の古典を幅広く紹介。48の原文抜粋と解釈で知る、古典の豊かさ。
「モデルネの美的陶冶理論」を求めて。“芸術”はいかに人間を形成するか。古典的価値の崩壊、教育の大衆化に直面し、「現代」に要請される「新しい人間」の創造を目指したバウハウス。その思想と実践をつなぎ合わせ、ヴァイマル文化のなかに一つの“星座”を描き出す。
舞台作品や朗読パフォーマンス、戯曲、日独の両言語で書かれたユニークな詩のなかに見出された文化的自明性への問いを考察。
数百年間イギリスの植民地支配下にあって自国の文化の確立を切望したインドで、連綿と宗教歌謡が生活に息づき、自国の音楽に高い関心を寄せるのはなぜなのか。長期のフィールドワークをもとに音楽界や芸能と社会の関係性を包括的に考察して、民族音楽的研究と南アジア地域研球究の成果を写真・図版とともに提示する。
デザインに関するランドの代表的な著作、1930年代から1980年代までの優れたグラフィック作品を幅広く集めたもの。1947年に刊行された名著『ポール・ランドのデザイン思想(Thoughts on Design)』の中のエッセイのほとんどは1984年にランド自身の手で書き換えられている。広告デザイン、コーポレート・アイデンティティ、デザイン教育、タイポグラフィなど、ランドが模範となる独創的な作品を生み出した分野におけるそれ以降の作品も、新たに加えた。それぞれの文章には実例として、ランドが尊敬する芸術家の作品だけでなく、ポスター、本のカバー、商品広告、企業の商標、パッケージ、内装などランド自身の作品も豊富に掲載している。
芸術療法は、施行するほうも、施行されるほうも、誰にでも容易にできるように見えるので、それだけによりきめ細かな注意と配慮、その基礎にある理論や心理的問題への知識が不可欠である。本書は、日本芸術療法学会によるスタンダードなテキストである。第2巻では具体的な“作法”を論じた。
一人でオーケストラを再現する、その目的を果たすため作った奇妙な楽器で、狂気じみた演奏を行う音楽家ガンバラ。唯一、酔ったときにだけ、天才的な演奏をすることができるとわかり、ある企てに巻き込まれていく…。フランスで本格的に音楽を論じた最初の小説といわれる表題作ほか、「音楽」と「狂気」が交錯する4篇を収録。
無二の批評眼、透徹した倫理、美的判断力、明晰な理論、詩人由来の修辞ー。日本が生んだ世界的な美術批評家・美術史家の半世紀におよぶ活動の真髄を一冊に集約。マネ、モネ、セザンヌ、マティス、モンドリアン、ピカソ、デュシャン、ニューマン、ポロック、ウォーホル、ジャッド…などの重要作家たち、そして、戦後日本の動向を含む、近現代の芸術を射程にした、約八〇点の論考を厳選。
わたしたちがふだん使うことばは、なぜ、どうやってできたのでしょうか?「ふしぎ?びっくり!ことばの由来博物館」は、ことばの由来を、イラストや写真を見ながら、たのしく学べるシリーズです。身近なことばやおもしろいことば、伝統的なことばをとりあげ、その語源や変化を紹介します。この巻では、歴史にかんすることばや、芸術にまつわることばをとりあげます。