生まれついての聴き屋体質の大学生、柏木君が遭遇する四つの難事件。芸術学部祭の最中に作動したスプリンクラーと黒焦げ死体の謎を軽快に描いた表題作、結末のない戯曲の謎の解明を演劇部の主演女優から柏木君が強要される「からくりツィスカの余命」などを収録する。文芸サークル第三部“ザ・フール”の愉快な面々が謎を解き明かす快作、ユーモア・ミステリ界に注目の新鋭登場。
哲学とは何かーこの問いに対し、「学問」以上に「藝術」という答えを強調したショーペンハウアー。自らの哲学も藝術であろうとし、これによって人々に慰めを与えようとした。カント、フィヒテ、シェリングらをショーペンハウアーの先蹤者と捉えることによって、学問性を極端に強調されたドイツ観念論に新しい系譜を引く。
ル・コルビュジエは評論家、画家、建築家という3つの顔を持っている。これらは不可分で、相互に影響し合ってル・コルビュジエという1つの人格を形成している。本書では、彼の3つの顔を総合的に捉え直すことで、動的なル・コルビュジエ像を炙り出し、総合芸術家としてのル・コルビュジエ誕生のプロセスを明らかにしている。
理論はあと!まず手に覚えさせる!!プロの線画を何度もなぞって感覚を養えば、スキルは自然についてくる!!3つのSTEPでらくらくパースマスター!STEP1プロ作家が写真から起こした50の練習用線画を使って、まずは徹底的になぞる!STEP2「パースの基礎知識」などを参考に、写真からパース線を引く練習をする!STEP3本書掲載のプロ作家の作画手順を参考に、写真から線画を起こしてみる!
中世から近現代にわたって、ビザンツ、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロック、ロココなどの各建築様式を体現しながら、建築家たちによる技術の粋を極めた壮大な大聖堂がヨーロッパの各都市に建設されてきた。外観だけでなく、内部の構造、身廊から祭壇に至る眺め、天井画、装飾、彫刻、ステンドグラスなど、細部まで精密に撮影された美しい写真の数々に私たちは圧倒され、その静寂にひたり、沈黙する。静寂、癒し、至福ーヨーロッパ中を旅する構成で、主要11カ国125都市を網羅し、最も美しく最も重要な151聖堂・教会を収録した、かつてない規模の驚異的な写真図鑑。職人たちの技術と情熱、ヨーロッパ文化の極致ともいえる至宝をくまなく紹介する。
稀代の碩学ウンベルト・エーコがものする芸術史、待望の第3弾。『美の歴史』、『醜の歴史』に続く本作は、前2作の二項対立からより自由に飛躍し、あらゆる創作活動の蒐集・分類、すなわち世界のカタログ化に目を向けた、記号論者エーコの面目躍如たる一冊となった。ダンテ、ラブレー、ジョイス、そしてブリューゲル、ダリ…文芸・美術作品の中に潜む眩惑的なリストの大海原へと乗り出す、知の「列記嗜好者(リストマニア)」による熱狂の大航海。
被爆体験から立ち上がり、文化による平和を旗印に世界を奔走する日本画家・平山郁夫。シルクロード、中国、北朝鮮…と、その行動力は、外交官を顔色なからしめるほど。武力によって世界は平和にはならない。終末的な文明衝突を避けるために、日本が芸術と文化によって、世界に対して未来に向けて何ができるか。著名文化人18人との対論から、行動の芸術家の素顔と思想が明らかになる。
決定版オルガンのすべて。人類の歴史とともに歩んだ2,000年余の歴史とさまざまな文化のもとで花開いた多彩な音楽を描く。第一線のオルガニスト、ビルダー、研究者18名が執筆。
アイルランド中流階級の長男として生まれた主人公スティーヴン・ディーダラス。藝術家に憧れた彼の幼年時代からアイルランドを離れるまでの魂の軌跡を、彼の言語意識に沿って描いたモダニズムの代表的傑作。1、イエズス会系学校での寄宿生活。2、一家の没落、転学、娼婦…。3、犯した罪の意識と懺悔。4、贖罪、聖職を選ぶ葛藤。5、藝術家として飛翔の決意。
ドイツ最大の画家アルブレヒト・デューラーの作品には、ネーデルラント絵画とイタリア絵画という、相反する美的原理を調和させようとする絶え間ない戦いが読み取れる。本書では、デューラーの初期から後期の代表的作品を取り上げ、その芸術がいかに形成されたかを考察する。「比較と記述」によるユニークなデューラー論。
『日本・現代・美術』の著者が、モダン・アートの最先端を挑発する批評の冒険。
ビジネスにおいて芸術(アート)の必要性が増してきている。その際に鍵となるのが、デザインやブランドを通してアートをビジネスにつなげる「プロデューサー」の役割である。アート・プロデューサーの意義・必要な要件を解説する。
古代ギリシアから20世紀まで、古今東西のあらゆる芸術家、哲学者、思想家、評論家、作家が芸術について語る151篇の「名言」。
名教師として名高いネイガウス教授による、モスクワ音楽院在籍40余年にわたるピアノ教育の神髄を披瀝した歴史的名著の改訳・新訂版。