日本における芸術療法の萌芽から四十有余年。わが国の芸術療法は質量ともに世界最高水準にある。代表的な技法をとりあげながら、日本の芸術療法の到達点と今後を展望する。
芸術学の概念は最も広い意味では、芸術一般の理論的研究、そしてまた美術史学、文芸学、音楽学、演劇学、映像学等の諸特殊芸術の研究を包括するが、本来は美術学、つまり造形芸術についての理論的、歴史的研究を意味していた。もともと諸特殊芸術学も、その研究の方法論をこの美術学に負うているところが少なくない。さてこの本は、造形芸術の理論的研究、とくに西洋美術史の研究を志す人たちのために編まれた手引書である。
古代と中世、東方と西方の交錯点に位置する絢爛豪華なモザイク芸術を題材として、造形分析の醍醐味を伝える西洋美術史講義。
緻密な描線と怪しく繊細な色使いで、無意識の中に潜む情念を描く。画家後藤温子の初画集。
イタリア・ルネサンスの美術を知るうえで最も重要、かつ読み物としての面白さを兼ね備えたヴァザーリの『芸術家列伝』は、ダンテの『神曲』とならぶ古典として知られている。その中より後期ルネサンスを代表する六名の画家の伝記を収録。
公務員採用試験国家一般職(大卒程度)、地方上級対応。出題実績に基づいて合格に必要な知識のみを集約。豊富な図表と楽しい語呂合わせでスッと頭に入る。短い時間で膨大な範囲から要点だけを一巡できる。
フーコーの生政治論にはそれと表裏一体をなす「生存の美学」という理念が存在する。自己への働きかけによる自己自身の変形、そして自らの生をひとつの芸術作品にするということ。いまだ論じられることの少ないこのテーマは、美学的な主題を多く扱ったフーコーの前期と、主体や権力を扱った後期を内在的に結ぶ糸となる。蝶番となるキーワードは「外」。本書では、フーコーの主要な著作・講義録はもちろん、ドゥルーズが主体化の新たな様態を指し示す「アクチュアルなもの」の問題系を見出したインタビューや対談なども含めて、細やかに探究する。イタリア現代思想の成果をも取り込みつつ、主体、権力と抵抗、統治、真理などフーコーの主要概念の再検討をくぐり抜け、その思想の全体をひとつの「美学」として丹念に、そして鮮やかに描き出す新鋭の成果。
中欧世界に浮かびあがる芸術文化の立体像。中欧を舞台にくりひろげられてきた、近代ドイツの芸術と社会のせめぎあい。その歴史を、表現活動と日常生活との密接なつながり、ドイツとユダヤの共存の夢、現代社会と斬りむすぶモダニズム芸術の挑戦という3つの位相から追っていく。芸術文化の奥行きにふれる、読みごたえあるガイドブック。
“ファシズモの芸術”とは何か?政治権力による桎梏のもと、グラムシ、ゴベッティらの卓抜な批評によって浮上するモダン・アートの可能性/不可能性を、絵画・建築の豊富な実例を通して検証する。
大改革者にして大趣味人ー新たなる松平定信伝の試み。
いまや芸術は「無価値・無内容」なのか?ボードリヤールによる挑発的現代アート論。
これ1冊で今日から学べるテキスト&演習書。効率よく、短期で学べる20日間プログラム。基本から応用まで、「過去問」による実戦学習。
演劇訓練の創造的システムの確立者、モスクワ芸術座の創設者として、近代演劇史に巨大な足跡を残すスタニスラフスキー(一八六三ー一九三八)。その自伝の、上巻は幼少年時代。革命前のモスクワの富裕な家庭で、オペラ、バレエ、サーカスに親しみ、家族で芝居に興じた幸福な自己形成を語る。