本書は美術を学ぶ学生の方はもちろん、芸術や歴史に関心のある一般の方にも最適な入門書です。何千年にもわたり芸術がどのように発展してきたかを、各時代の背景にある主要概念とともにわかりやすく解説しています。著名な芸術家の美しい作品や図解も多数掲載しているため、芸術理論の発展と様式の重要な変化を視覚的に学ぶことができます。旧石器時代の人類最古の芸術形態を起点に、イタリア・ルネサンスの影響、17世紀のオランダ美術の社会的地位、さらには20世紀のモダンアート運動から生まれた多彩かつ急進的な様式の変化を紐解いていきます。
マルセル・ブロータースの作品の精緻な分析とベンヤミンの考古学的方法を深く交差させながら、現代における芸術そして「メディウム」の可能性を探究する。必読の理論書、待望の邦訳。
芸術はどこへ向かっていくのか。激しい時代の変化に晒される芸術、そして美意識。その時代だからこそ、美術史家、経済学者、哲学者、比較文学者、動物行動学者、音楽学者、そして画家、陶芸家、版画家、指揮者、演奏家、能楽師も加え、これからの時代の芸術とは何かを考える。京都府立文化芸術会館で行われ全国から観衆を集めた講座。激しい討論、パネルディスカッションの記録。連続九回講座の白熱の議論をいまここに再現する。
この絵本のテーマは、ティーカップやコーヒーカップのような身近でありふれたものです。しかしこれらが、芸術家の手にかかれば、毎日つかう見なれたものでも、思いがけないすがたを見せてくれます。あそび心とイマジネーションにあふれたこの絵本には、そんな芸術家たちの作品をもとにしたカップが登場します。ピカソやゴッホやモンドリアン。どんなカップがとびだすか、ページをめくってみてください。楽しいしかけがいっぱいです。
能動ー受動、主体ー客体という図式におさまらない芸術体験(作品の受容と制作)の内実を、「中動態」という言語の範疇を援用することで闡明した前著での議論を踏まえ、そこで残された課題、すなわち芸術という領域における他者との関わり、ひいては芸術制度の社会的成り立ちを考察。
一枚の絵の最良の解説は、一篇のソネあるいはエレジーであるかもしれない。近現代詩を開拓した詩人は、近代芸術批評の起点に立つ批評家でもあった。日仏の研究者・作家が協同し、美術や音楽と共鳴しつつ深化するボードレールの詩学と、さらには女性観の考察を通じて、詩人の創作原理の真髄に迫る。
現代における芸術の役割と意味。美術作家、創造者となるには何が必要か!若い学生たちに人気の美術批評家が「現在」美術をどう生きるか?を問いかける。
アートをめぐる裁判、犯罪、贋作事件の真相とは。名画・美術品をめぐる意外な裁判ドラマ!
オペラの「知りたい!」がこの一冊できちんとわかる。国別のオペラの特徴、表現豊かな歌声の魅力、迫力あるオーケストラの構成・配置。観劇するときの見どころをくまなく解説。『セビリアの理髪師』、『アイーダ』、『蝶々夫人』など…日常の恋物語から、劇的な結末を迎える悲恋まで、人間ドラマの名作を厳選して紹介。
セザンヌ「私は絵を描きながら死にたいんだ」。有名芸術家125人の「意外な死」を漫画化!名著『人間臨終図巻』漫画版待望の第三弾!
「ライオン・マン」-今からおよそ四万年前、世界最古の動物彫刻が現生人類の手によって創られた。材料はマンモスの象牙。二十世紀後半、ドイツ・シュターデル洞窟で発見された、ヒトとライオンを合体させた現実にはありえないハイブリッド・フィギュアはラスコー壁画より古い。人類はなぜ、「芸術」を欲するのか。人類は「神とともに生きる」ことを選んだ時より、「創造する種」としての歩みを始めた。多摩美術大学「芸術人類学研究所」が新しい学問の眺望を、本書において問いかける。