芸艸堂から刊行された津田青楓の木版図案集及びそのグループの研究誌を中心に、代表的な図案を各巻別に抜粋して収録。
里山を巡るアートの旅は、所与の自然とそこに生きた人々の生活と今を生きる人間が呼応し合う“うたげ”のように感じられる。アートによる地域づくりのパイオニアとして四半世紀を切り開いてきた北川フラムが案内する大地の芸術祭25年の道のり。
これまで深く考察されてこなかったベケットと監獄との親密な関係を探究しながら、グローバル化した世界の様々な危機的状況を映し出す“鏡”としてベケットの作品を論じる。現代を生きる我々の実存を閉じ込めてきた“(不)可視の監獄”を浮き彫りにする、イタリア在住の演出家による渾身のベケット論。
一九一一年の清朝崩壊からの約半世紀、中国大陸は中心のない空白時期で政治・経済・文化ともに無秩序の混乱が続いた。そうした中でも、美術家や団体は、海外や美術界の「外」との交流や接触により、新しい藝術思潮や動向に強い関心を寄せて美術活動を展開した。そこには多様で豊かな美術・文化が息づいていた。とりわけ辺境的な位置にあった日本との交流は、近代中国美術史の展開に多大な影響を与えている。中国の画家は日本の美術界とどのように関わり、独自の作品世界を形成していったのか。中国美術史の記述は日本からどのような影響を受けたのか。また、美術品はどこでどのように収蔵されてきたのか。美術作品をめぐる人的ネットワーク、海を越えて伝えられたコレクションの変遷にも着目し、多角的な視点から近代中国美術の実像に迫る。
碩学の批評家、マシーセンによる大著「アメリカン・ルネサンス」という時代区分のもととなったアメリカ文学・文化論の古典。エマソン、ソロー、ホーソーン、メルヴィル、ホイットマンら19世紀アメリカの代表的作家の作品に、芸術的価値と社会的意義をみとめた画期的批評書。
あの天才の素顔がわかるルネサンス人間絵巻。450年前の名著をわかりやすく再生しました。
フィボナッチ数、黄金比、シンメトリー、透視法…あの名画にしかけられた美の法則が次々と明らかに。しかもそれは自然界の至るところに隠されていた。レオナルド・ダ・ヴィンチの美の法則に迫る。
記憶女神ムネモシュネの娘たちが司る、文化の基部に記憶された芸術の原形態が、歴史とジャンルとヴィルトゥを超え、“精神の秘文字”“時代の書跡”としてくりかえし、表現/表出される芸術想像の秘密を今明るみに。
碩学の批評家、マシーセンによる大著「アメリカン・ルネサンス」という時代区分のもととなったアメリカ文学・文化論の古典。エマソン、ソロー、ホーソーン、メルヴィル、ホイットマンら19世紀アメリカの代表的作家の作品に、芸術的価値と社会的意義をみとめた画期的批評書。
いま「反逆」とはなにか。反逆するための美学がもった思想、アヴァンギャルド芸術を徹底検証。20世紀に起ったアヴァンギャルド運動を未来派、ダダ、シュールレアリズムから、現代におけるアヴァンギャルド芸術である岡本太郎、荒川修作、松澤宥、寺山修司までラディカルな思想で描ききる。
20世紀、あまりに新しすぎる情報技術の姿を示したベンヤミン。21世紀、デジタル情報が縦横無尽に飛び交う時代の天使“初音ミク”。二つの魂が時空を越えて邂逅する。
空間創造と位相の身体ーバウハウスの教育者にして舞台芸術家オスカー・シュレンマー(1888-1943)。芸術運動が大きく転換した両大戦間の時代に舞台空間に実験的なパースペクティヴを取り入れたバウハウスのマイスターは、いかなる舞台芸術を構想したのか。バウハウスにおける基礎教育の授業内容と演出を手がけた舞台空間を豊富な資料から掘り起こし、芸術の可能性を切り拓いた空間創造の力学を明らかにする。