本書は、まず何よりも基本的に日本画の習画の段階において、師匠から弟子に与えられ、手に技術を覚え、反復練習するための手本である。しかし、そのようにして初歩の美術学生のための手本として適切な参考品であるとともに、各々が独立し、高度な鑑賞に価する芸術作品である。そればかりでなく、応用範囲の極めて広い第一級の資料集である。本書は、川端玉章がわが国に新しい美術をひらくために開校された美術学校の学生のための参考教材として、全力をつくして制作し学校に納めていったものである。現在、玉章だけで二二九本が東京芸術大学大学美術館に伝えられ、収蔵されている。これらには、玉章の全く秀れた技法が思う存分に駆使されており、題材は花、鳥、虫、野菜・果実、動物、魚介そして風景におよぶ。美術史的に見ると、これらは日本の絵画史のなかで、狩野派に対し、近世から近代にかけ大きな潮流を形成した円山派から四条派に伝えられる筆墨による習練の特色を示すにたりる類のない資料集である。
セックスで満足できないのは、男性のせいだと決めつけていませんか?本書は、サティスファクションを与えられた女性から男性に贈る、“最高の愛”のプレゼントです。
明治期=日本の近代に、新しい学問「美学」はどのように立ち上がったのか?芸術諸分野での固有の美意識との格闘、その現場を今、辿る。
エルンスト・バルラハについて、その生涯と作品を紹介する本。
煌びやかな活躍をした人間も、やがては終焉の時を迎える。その時、スターはなにを考え、芸術家はいかに振舞ったのであろうか?スター・芸術家と呼ばれた33人の晩年のようす・心情を、彼らのすぐ傍らにいた人々が見つめ記した。
ピアノの巨星・スヴャトスラフ・リヒテル(1915〜1997)の“語りおろし”。
「アウトサイダー・アート」とは、精神病患者や幻視家など、正規の美術教育を受けていない独学自修の作り手たちによる作品を指す。20世紀初頭にヨーロッパの精神科医たちによって「発見」されたこの芸術は、パウル・クレー、マックス・エルンスト等の前衛芸術家たちにも多大な影響を与えた。戦後には、フランスの画家ジャン・デュビュッフェがヨーロッパ各地から作品を収集し、それを「アール・ブリュット(生の芸術)」と呼んで賞賛したことから「価値」が高まった。近年、日本でもそれらの作品への関心が急速に高まりつつある中、モダン・アートが置き忘れてきた「もうひとつのアート」の魅力に迫る。
ローマに没した天才芸術家は、愛し続けた故郷フィレンツェに何故帰国しなかったのか?共和制から君主制に転換する激動期に生きたミケランジェロが護りつづけた“市民”の誇り。
本書は、文化芸術振興基本法の制定を契機に、同法と地方公共団体の文化振興条例について総括的な考察を行い、今後の文化法制研究の端緒となることを期待するとともに、今日多くの大学や大学院で開講されている文化政策に関する授業の教科書ないし参考書として使用されることをねらいとしている。
大自然への憧憬と郷愁、限りなき一筋の白い道。その生涯と画業の軌跡を、貴重な資料で再現した巨匠東山魁夷、旅と思索の風景。
プロフェッショナル・オーケストラを対象としたオーケストラのマネジメントに関する研究書。コンティンジェンシー・モデルに基づき、オーケストラを環境、経営戦略、経営組織の3つの大枠から分析し、オーケストラ・マネジメントを実証的に解明することを目的としている。
“美”は自ずとあるものではない。人の「こころ」が創りだすものである。名随筆“気まぐれ美術館”の原形を含む、単行本未収録文。
“文”に生きた父たちの熱きドラマ。父と子の魂が綴る一冊。
美しいビジュアルで「名窯の歴史」と「真のブランド力」の在り処を紐解く!美しい陶磁器を通して知る「一流」の掟。
イリノイ大学で日本伝統芸術を指導してきた著者が、日本文化の魅力をバイリンガルでわかりやすく解説。