古くて新しい果物・柿の利用徹底ガイド。柿漢方と柿料理のすべて。柿の葉茶、柿酢、柿渋の利用から、干柿つくり、漬物つくり、デザート、マリネ、すし…。
あたりはまっ暗で、なにも見えない。星がきらきら光っているだけだ。さるぐつわはいやな味だし、なわは、うでや足にくいこんできている。なんのていこうもできない子どもを、こんな目にあわせるなんてもってのほかだ。よーし、いまにみていろ…。
エチケットを知らなければ、恥をかくどころか、人間失格のハンコを押されかねない。正しい人間生活をしていくために、不可欠のエチケットだが、これが意外にできないのが、多くの人の気持ちではないだろうか? できないとは知らないことである。知らなければ知ればよいのだ。まだまだ遅くはない。本書が、あなたの迷いを、ピリッときめてくれるはずである!
ふいに、ぼくはくぎづけになった。ひづめの音と、耳をつんざくような、いななきがきこえた。やみのなかをゆらりとやってくる!まちがいない、あいつだ!ぼさぼさの黒い口ひげのうすきみ悪いこと、キバや光る目がなくてもじゅうぶんだ。ぜったいに、やつの正体をあばいてやる!
とつぜん、パーンと爆発音がした。それから、オートバイがうなり声をあげながら通りすぎた。と思うと、Xのものすごい悲鳴。つづいて、おばあさんのかん高いさけび声がひびきわたった。黒っぽい血が、ポタポタとしたたりおちながら、てんてんとしみをつくっている。
あなたは霊を信じますか?世の中には、霊を体験した人がたくさんいるのです…。
かちかち山に住んでいる気のいいオオカミは、キツネにだまされて殿さまになろうと考えました。でも、ウサギのせいでしっぽをなくし、タヌキにもだまされ、おこって2ひきを食べたところ、きみょうな姿になってしまいました。-「かちかち山」にオオカミがいたなんて…ユニークな発想と展開のすてきな名作。ほかに「かいぞくでぶっちょん」収録。
A級の技術で東京流の味と伝統を守り、しかも値段はB級の心意気に燃える店のレポートを中心とする、これは一種の東京論である。
母への想いを、四季折々の詩と、情感あふれる絵で綴る、珠玉の詩画集。
「何か面白い話はないか」と、そば屋の旦那衆から聞いた、1人だけあたためていてはもったいない話。ためになる話。あやしげな話。
「…わたし、きっと50年たってもわすれない。15歳の夏に光のなかでフランスパンを食べたこと、風のなかを2人乗りして走ったこと、それから…足が長くてハンサムですこしだけ年が上の、だいじな友だちができたこと-。」軽井沢-すきとおる陽射しのなかで、15歳の、まぶしい夏がはじまった…。夏、恋をすればあなたもヒロイン。軽井沢・少女・夏物語。
旧幕時代、南町奉行所同心であった加田三七は明治四年、湯島で蕎麦屋を始めた。だが、蕎麦屋の旦那で収まる三七ではない。界隈で事件が起これば、警察に頼まれもしないのに、かつての輩下・幸助を従え探索に飛び出す始末。そんな三七のもとに、土蔵の白壁に幽霊が出て母の様子が変だど、遊廓の息子が妙な話を持ち込んだ(「幻の像」)。文明開化の世を舞台に私設探題を自任する加田三七・捕物そば屋事件簿18篇。