ひょんなことから仲間の植田さんのためにバリでヤキソバ屋を始めることに…!?ぜんぶ冗談でも本気!!爆笑と感動のドキュメントエッセイ。
二〇〇二年、冬。インドの巨大都市ムンバイ。路上にたむろする女乞食は一様に乳飲み子を抱えていた。だが、赤ん坊はマフィアからの「レンタルチャイルド」であり、一層の憐憫を誘うため手足を切断されていたのだ。時を経て成長した幼子らは“路上の悪魔”へと変貌を遂げるー。三度の渡印で見えた貧困の真実と、運命に翻弄されながらも必死に生きる人間の姿を描く衝撃作。
読書はパスティーシュという言葉を知っているか?これはフランス語で模倣作品という意味である。じつは作者清水義範はこの言葉を知らなかった。知らずにパスティーシュしてしまったのだ。なんととんでもない天才ではないか!鬼才野坂昭如をして「とんでもない小説」と言わしめた、とんでもないパスティーシュ作品の数々。
未曾有の災害で愛する者に突然死なれ、絶望の淵に立たされた人々の心を救ったのは、奇跡としかいいようのない体験だった。布団に入ってきた夫を「抱いてあげればよかった」と悔いる妻。階上の息子の足音を聞く母。死亡届を書いている時に兄からメールを受け取った妹。それは夢だったのか、幻なのかー。再会を願う痛切な声と奇跡を丹念に拾い集めた感動のドキュメンタリー、待望の文庫化。
高杉晋作は「目黒のさんま」で暗殺された?井伊直弼の大老就任は「長屋の花見」で決まった?公武合体は「道具屋」が実現させた?大政奉還は拒否するはずが「時そば」のおかげで?幕末の一大事変、知らずに関わっていたのは何と、落語でおなじみの熊や八に与太郎、粗忽長屋の面々だったー鯨マジック爆笑必至!時代大逆転ミステリー。
「まじ消えてほしいわ」とLINEしながら、同居の母親を放置した姉妹、首を絞めた後、引きこもりの息子の死に顔を見つめていた父親、異母きょうだいを殺めた母親に娘が感じる、加害者としての慟哭…大切なはずの身内を手にかけるーその時、家族に何が起こっていたのか。
「植田さん、会社を辞めて、バリでヤキソバ屋でも開いたほうが幸せかもね」の一言からすべては始まった。さくらさんを始めとする「男子の会」のメンバーは動揺する植田さんを伴い、ホントにバリへ!焼きそばの研究や、物件交渉、睡眠不足での看板作りなど思ってもみなかった数々の難題に立ち向かう!現地での奇跡の出会いもあり、事態は好転するかにも思えたがー。ジョーダンみたいな本当の話。
この森には、小さくてふわふわのどうぶつがたくさんくらしています。夜になるとだれかに会いたくなって…今日もお月さまの下で、おしゃべりがはじまります。つらいとき、心細いとき、そっと寄り添ってくれるメッセージ絵本。メッセージを書いて贈れます。
桜の季節に現れる犬、さすらいの一生を卒業した猫、26年ぶりの再会…。愛しいあの子にもう一度会える、11篇の本当の話と10人の体験談。
火葬したはずの妻が家にいた。「体がなくなったって、私はあなたの奥さんだから」。生前と同じように振る舞う彼女との、本当の別れが来る前に、俺は果たせなかった新婚旅行に向かった(「ゆびのいと」)。屋上から落ちたのに、なぜ私は消えなかったのだろう。早く消えたい。女子トイレに潜む、あの子みたいになる前に(「かいぶつの名前」)。生も死も、夢も現も飛び越えて、こころを救う物語。
恋という奇蹟が、人生を息づまるほどの幸福で満たす。せつなくて、熱くて、もどかしいー6つの至福の時間。
芦屋の定食屋「ばんめし屋」の看板店員、五十嵐海里のもとに後輩で俳優の李英がやってきた。関西で役者修業をしていたが、正式に所属事務所が決まり、東京に戻るという。海里は苦楽を共にした後輩の新たな出発に喜び、店長の夏神らとささやかな送別会を計画する。しかし送別会の当日に李英は現れず、海里は彼が滞在先で意識を失っているのを発見。しかし入院した筈の彼が思わぬ姿で現れて…!?泣けて元気がもらえる第16弾!!
SoulJaの「ここにいるよ」(feat.青山テルマ)で、ピュアなヴォーカルを聴かせてくれた彼女が、そのアンサー・ソングをリリース。離れている彼への想いを浮き彫りにする繊細でやさしいメロディと佐藤博の情感あふれるサウンド・メイク。切なさ揺れるラブ・バラードだ。
“犬をかう”ことは“いのちをあずかる”こと。ベストセラー『犬たちをおくる日』の著者が贈る愛犬とのしあわせな12年の日々。
美しく、儚く、切なく、哀しく、馬鹿馬鹿しく、愛おしい。鬼才と奇才。文学界の異才コンビが詠む、センチメンタル過剰で自意識異常な自由律俳句集。
このうえなく質素で優雅な生活。バーモント州の山の中で、自然と動物に囲まれて暮らす絵本画家ターシャ・テューダー(82歳)は、生活のほとんどのものを手ずから作り出している。植物を育て、かごを編む。麻糸を紡ぎ、染め、布を織る。山羊の乳を搾り、チーズ・バターを作る。ぬいぐるみや木工細工もし、もちろん絵も描く…。素朴で確かな美意識のターシャの仕事。アメリカ人の誇りを呼び覚ましたハンドメイドのバイブル。
熊をカミとする狩猟民たちの「対称性の思考」とは?「哲学」と「権力」が共存する冬の祭りの秘密とは?王を戴く国家が「無法の野蛮」と結びつく根源へと遡行する。
神話、国家、経済、宗教、そして対称性人類学へ。「圧倒的な非対称」が支配する世界の根源を問う冒険、ここに堂々完結。抑圧された無意識の「自然」は甦るのか?「対称性の論理」が切り開く新たな世界とは?野生の思考としての仏教を媒介に、来るべき形而上学革命への展望を示す。