元臨時廻り同心の大門武蔵は、御蔵入改の同僚である幇間・喜多八に唆され、薬種問屋が建ち並ぶ日本橋本町の蕎麦屋で開催される大食い大会へ出場することに。闘食で名を馳せる薬売り、薬種問屋の放蕩息子、薬種問屋の看板娘らと対決することになった武蔵だったが…(「しくじり蕎麦」)。表題作を含む痛快&人情時代小説全四篇。
江戸そばの真髄、その心と技を語る。東京は浅草の老舗「並木薮蕎麦」の主人故堀田平七郎がそば業界に、そしてそば好きの人々に遺した一冊。
お正月にはお屠蘇を飲み、おみくじを引いては木の枝に結びつけ、厄年には厄払いをする。結婚式は大安を選び、友引の葬式は避け、大晦日には蕎麦を食べる…。われわれ日本人は、ジンクスで不運を避けつつ、縁起を担ぐのが好きだ。どうせ気になるのなら、その由来やルーツを知って上手に縁起を担ごう、というのが本書のねらいである。歴史の試練に耐えた生活の智恵が満載の本。
時は幕末。若くして人気絶頂となった噺家圓朝は、自らの芸に疑問を抱き始めていた。そんな折、なじみの蕎麦屋の娘が何者かに殺される。事件の謎を追うことで、娘の菩提を弔うとともに新たな噺に役立てようとする圓朝だが、探索ははかどらず、怪談めいた話まで舞い込んで…。新作「牡丹灯篭」は完成するのか。殺しの犯人は?時代小説の雄が鮮やかに描き出す落語中興の祖の青春!
東京の老舗の魅力を紹介する、おいしいエッセイ第2弾!明治の老舗に続いて取り上げるのは大正時代に創業し、今も人気を誇る名店。東京で生まれ育った著者が、創業当初のエピソードや老舗としての思いなどを店主への聞き書きでつづる。大正の建物訪問記も収録。
越前の風土が育てた、おろしそば。味と人で選んだ福井の名店42.東京、名古屋、大阪で食べられるお店11。福井県内そば打ち道場19。
そばの歴史、栽培法、そば打ち、栄養など、そばにまつわるすべてを網羅。そば通ならではの薀蓄も満載。行政マンとして「常陸秋そば」のブランド化に辣腕をふるい、そば愛好家の友好団体「いばらき蕎麦の会」を立ち上げた著者が、その豊富な経験のすべてを傾けて綴った「そば学大全」。