ジョバンニとカムパネルラを乗せた汽車ははるか銀河の彼方へー。二人の旅は、豊かな詩情をたたえた一編の物語に結実した。美しき理想にささえられた、宮沢賢治の幻想の世界。表題作をはじめ、時代を超えて、今も私たちの心のなかに生きつづける九編を収録。ふりがなと行間注で、最後までスラスラ。児童向け文学全集の決定版。
二十歳の私が、一人旅をする伊豆で出会った踊子へ抱いた淡い思慕。無垢な青春の哀傷を描いたノーベル文学賞作家・川端康成の「伊豆の踊子」ほか、貧しい現実を見つめながらも、明るさを失わない独自の作風で愛された林芙美子の「泣虫小僧」などを収録。ふりがなと行間注で、最後までスラスラ。児童向け文学全集の決定版。
ギリシャの古伝説を題材に友情と信頼の勝利を巧みな文章でリズミカルに表現した短編、太宰治の「走れメロス」や、ユーモラスな語り口の奥に人生に対する的確な観察眼が光る、井伏文学を代表する傑作として著名な「山椒魚」など、八編を収録。ふりがなと行間注で、最後までスラスラ。児童向け文学全集の決定版。
45のシーンで、750を超える英語の『ほめ言葉』が覚えられる!家族やペット、友達から、恋人、オフィスの同僚まで、どんどん英語でほめてみよう。
御書の要文123編を厳選!御文の解説、学会指導も満載。関連御文を含め330編以上を収録。
瀬戸内の小さな島の分教書。ここに赴任した、「おなご先生」が出会ったのは、十二人の子どもたちだった。戦争へと向かう激動の時代を背景に、先生と子どもたち、それぞれの人生をあたたかな目で描き、映画化もされ、人々に感動を呼びつづけてきた壷井栄の代表作と、広島の原爆にふれた「石臼の歌」を収録。
人間の世界に憧れた人魚がせめて我が子だけでもと陸に子どもを産み落とす。人魚の娘をひろった老夫婦は神様からの授かり物としてその子を大切に育てるが…。昭和の児童文学を代表する小川未明、坪田譲治、浜田広介の童話十六編を収録。
戦争で命を落とした同志たちのため、水島は一人、ビルマに残った。戦死者をとむらうことに、人生を捧げた彼の思いは、そのまま、戦争の悲惨を問う著者の思いでもあった。
江戸の職人の意地と人情を描いた山本周五郎の「ちいさこべ」。格調高い文章で、願望と現実のはざまに苦悩する人間の姿を追った中島敦の「山月記」。表題作のほか、私小説の道をつらぬいた尾崎一雄、女性の自我を追求しつづけた円地文子、飄逸な作風の木山捷平、短編の名手・永井龍男、原爆の悲惨を見つめた原民喜など、昭和文化の名品九作を収録。
「20円」でできること。アフリカの子どもに温かい給食を一食。日本で食べるヘルシーなランチ代が、彼らの食事になる。こんなビジネスがあったのか!マッキンゼーの戦略コンサルタントから社会起業家へ。日本人がつくった「すごいしくみ」に惚れ込んだから。
名家の跡取り息子、洪作は両親から引き離されて曾祖父の妾だったおぬい婆さんに育てられるー。若い魂の成長を記した井上文学の原型ともいうべき長編小説の前編を収録。
母への思慕を夢や幻想を交えて語った、大岡昇平の「母六夜」。おじさんとの交流を通して、新しい世界へ踏み出そうとする少年を描いた中野重治の「おじさんの話」。表題作のほか、梅崎春生、伊藤整、佐多稲子など、戦前戦後を通じて大きな足跡を残した五人の作家の十編を収録。
ある日『僕』はサアカスのテントにつながれている馬に眼をとめたー。主人公の心の動きを鮮やかに感じさせる安岡章太郎の「サアカスの馬」。少年期の長い病気による、肉体的、心理的変化を描いた吉行淳之介の「童謡」ほか、遠藤周作、阿川弘之、小川国夫、北杜夫など、「第三の新人」と呼ばれた作家たちを中心に、全八編を収録。
九歳の息子を寺にあずけることになった母の心中を描く、水上勉の「雪三景」。権威によりそう人々を痛烈に皮肉った開高健の「裸の王様」。表題作をはじめ、曽野綾子、辻邦生、竹西寛子など多感な思春期に戦争を体験した五人の新しい感覚が光る八編を収録。
作家活動のみならず、テレビドラマ、舞台でも注目を集める井上ひさし。「焼跡闇市派」を自認する一方、マスコミの寵児として、時代を駆けつづける野坂昭如。叙情的な美しい作品で知られる三浦哲郎。昭和後期、それぞれの個性で時代を牽引してきた三人の作家と、その後の新しい世代の文学を代表する村上春樹の作品の八編を収録。