当代一流にして異端の才媛の生涯と文学活動の全貌に迫る。江戸時代中期、伊勢の地で平安古典文学の世界に憧れて膨大な量の擬古物語を執筆した荒木田麗女。本書ではその文学活動を、連歌・擬古物語・歴史物語・和学・紀行文・漢詩の順に網羅的に考察し、麗女が古典作品をどのように享受し、著述に反映させたのかを読み解く。さらに詳細な年譜稿、主要作品の翻刻・解説、人名・書名索引を付した。