自らの選択の結果、晴香が意識不明の重体に陥ってしまったことから、後悔の念に苛まれる八雲。そんな八雲の前に現れた七瀬美雪は、「始まりの場所で待つ」という言葉を残し、再び姿をくらましてしまう。自らの手で全てを終わらせる決断をした八雲は、後藤たちとの連絡を断ち、たった一人で七瀬美雪の痕跡を追っていく。全ての因縁の結末、そして深淵の底に八雲が見たものとはー大人気スピリチュアル・ミステリ、ついに完結!!
アシモフ自身がでくわした奇怪な人間消失事件を元にした「待てど暮らせど」や、カーに挑戦せんと意気込んで書かれたシリーズ初登場の密室もの「秘伝」など、ご存じブラック・ウィドワーズの面々の侃侃諤諤、喧喧囂囂、甲論乙駁の推理合戦と、名給士ヘンリーの快刀乱麻を断つ解決ぶりが鮮やかな好評連作ミステリ、第5弾登場。
とある貸事務所の十三号室を借り受けた奇妙な紳士。彼は、さっそく新聞に女事務員募集の記事を出し、応募者の中からひとりの美女を選び出すと自宅に連れ帰り、刃物類が転がる不気味な風呂場へと案内するのだった…。かくして、東京中を震撼させる恐るべき事件が続発する。この残虐な殺人鬼に対するは民間の犯罪学者畔柳友助。雑誌連載時に大好評を博した、手に汗握る長編推理。
日常的な飢え、虐げられる女や老人、掠奪やもの乞いの生涯、山や海辺の窮民…ここに集められた「残酷」な物語は、かつての日本のありふれた光景の記録、ついこの間まで、長く貧しさの底を生き継いできた人々の様々な肖像である。
平安京はマジカル・ゾーン。悪鬼妖魔何するものぞ!都の闇に巣食う魑魅魍魎に挑む若き陰陽博士・安倍晴明と、貴公子・源博雅。胸のすく冒険譚。
ロボットも心は持てるー脳科学や哲学の最新理論をふまえつつ、機械、知性、道徳など現代人の課題に迫る思考実験。
死後世界は「未知」から「既知」になった。「死ぬ瞬間」の著者E・キューブラー・ロスも体外離脱を体験したヘミシンク(音響技法による脳半球同調)とは…。日本人ハイテク・エンジニアによる世界観が一転する驚異の体験報告。
四色問題とはー白地図を塗り分けるとき、何色あれば充分か?ただし、隣り合う領域同士は別の色でなければならない。1852年にひとりの学生が提示した四色定理。一見簡単そうでいて、証明は極めて困難。その証明のために、以後1世紀半にわたって、全世界の数学者、アマチュア愛好家、パズラーたちが頭をひねらせた。ルイス・キャロルにロンドン主教、新婚旅行のあいだ中、新妻に地図を描かせていた数学者に、数学史上最も有名な「間違った証明」を提出してしまった男…幾多の人物の挑戦と失敗、そして問題解決までを描く知的興奮の数学ノンフィクション。
聖なる虫、スカラベはなぜ糞を転がすのか?
犬の散歩をひきうけて出入りするようになった家で出会った不思議な男の子。なんだかちぐはぐなのに、どうしようもなく響きあう心と心。子どもたちの現在を描き続けてきた児童文学作家による待望の長編。