小指にも満たないその小さな心の思い。虫たちの苦悩と希望の物語。
悪政を敷く御国家老に父を謀殺された有馬喬四郎は、江戸の長屋に身を潜めて復讐を誓う。が、まずはその日の暮らしが大事。怪しい仕事で日銭を稼ぎ、女人に妻の面影を求め、返す刀で刺客を倒す。ままならぬ日々を懸命に生きる喬四郎と、ひと癖もふた癖もある悪党どもが繰り広げる珍騒動。時代小説の愉しみを満載した新シリーズ。書き下ろし時代小説。
バリ島のアニキが教えてくれた実はとっても簡単な成功する理由。
「何者かが本堂の仏様を盗みだそうとしている」と、寺の和尚から相談を受けたくものす親分と子分のぴょんきち。はたして盗人の正体とは?くものす親分が謎解きに挑む時代劇絵本。
シェイクスピアの『マクベス』を日本の戦国時代に取り入れた作品。蜘蛛巣城の城主をめぐって繰り広げられる壮絶な戦いが強烈な人間描写とともに描かれる。とくにラスト・シーンが必見だ!
ダーク家とペンハロウ家に伝わる由緒ある水差し。みんな喉から手が出るほど欲しがるこの家宝を相続するのは一体誰?老ベッキーおばがいまわの際に遺した突拍子もない遺言のせいで一族の面々は、かつてない大騒動を繰り広げることに。一族きっての美女ゲイの愛の行方は?長年秘密にされていたジョスリンの別居の真相は?やがて水差しの魔力は一同をとんでもない事件へと導くが…。モンゴメリ円熟期の傑作ロマンス。
監督・沢島忠、主演・中村錦之助の黄金コンビが横溝正史の原作を映画化したサスペンス時代劇。名代役者を父に持つ遊び人の文七が、黒覆面の一団に襲われた。謎だらけの事件に、文七は役者仕込みの変装で挑むが……。
「春の海」で知られる箏の天才・宮城道雄が、1936(昭和11)年に発行した随筆集『騒音』を奈良岡朋子と遠藤剛の朗読で収録した2枚のアルバム。盲目の音楽家の音への独特な感性、当時の日常生活の出来事などを詩情豊かな文章でじっくりと味わうことができる。
「いつか母の思い出を書きたい」という一念から、父や母のこと、子供の頃の思い出、旅の思い出、日々の暮らしの中で心に留まったことなどを、折に触れて書き綴ったエッセイ集。
少年ピンが加わったパルチザン部隊は、“愛すべきおちこぼれ”たちのふきだまりだった。普段、酒や女で頭がいっぱいの彼らが「死」をもってあがなおうとしているのは何なのだろう。なんとも嫌らしくて、不可解な大人たちである。パルチザンの行動と生活を少年の目を通して寓話的に描く。奇想天外な現代小説の鬼才・カルヴィーノの文学的原点の傑作。