東京を中心とした首都圏の話しことばは、首都圏方言と呼ばれ、多くのドラマ、漫画などの作品で用いられるほか、日本語の会話教育でも取り入れられることがある。本書では、主に漫画作品を対象として、ラ行音の撥音化(わからない→わかんない)等、首都圏方言の表現のゆれがどのように使い分けられているかに関する観察を行った。日本語学習者の表現の幅を広げる支援を行うための基礎研究となることを目指す。
あらゆる生き様に通ずる、人間の本質と全体像。人間は、自らの「生きる意味」を問うことを通じて「幸福」を探究し、独自の生き方・あり方を培い・確立・発達させていくー。芸術家たちの全生涯にわたる造形表現活動を「感性」を軸にたどることによって、時代や地域を超えた普遍性を持つそのメカニズムが明らかとなる。
線型偏微分方程式を代数的観点から眺めるとD加群というものになる。この立脚点をさらに推し進めるともっと広範囲な代数解析学という分野が拓けるが、本書はその一端の紹介を試みたものである。第1部では代数多様体上のホロノミー系の基礎理論から始めて、モノドロミー問題の徹底した一般化あるいは究極の深化ともいえるRiemann-Hilbert対応の解説を行い、第2部では代数群の表現論への応用、とくにKazhdan-Lusztig予想の解決に到る道筋を辿る。本書では、代数幾何学、ホモロジー代数、代数群およびリー環論等を用いて議論しているが、これらの基礎的事項については、準備段階の章や付録で解説し初学者も随時参照しながら読める構成になっている。
1500年〜1620年頃、声楽曲はどのように演奏されていたのか?修辞学、抑揚と強勢、装飾法、身振りなど多数の歴史的資料を駆使して当時の演奏習慣を明らかにする。
演劇を通して表現することをめぐる、自発的・主体的なあり方とは?明治末期に民衆芸術として生まれ、昭和期の戦時体制で用いられた素人演劇の変遷を、その特性や社会状況から克明に考究。演劇と表現活動に含まれる教育的な意味を検討し、生活に根ざした表現による自他理解の様相を描き出す。
アルコールがもたらす医学的諸問題をアップデートし、今後の方向性を展望する最新知見と情報を解説!
●アルコールが関わる医学的問題は基礎医科学から、身体疾患と精神科領域に広がる臨床医学まできわめて広範な領域を含む。アルコール医科学・医療の諸分野の最近の進歩は瞠目するものがあり、また学際領域からも新たな知見が生まれ、他にも広く波及する新しい概念とアイデアを涵養している。
●一方、アルコール関連問題はますます社会的問題としての意義を増しており、飲酒運転や女性・若年者・高齢者の飲酒問題など、医療と社会・経済的問題とが不可分の関係にある。
●そこで本書では、アルコール医学・医療の最新の展開、基礎医学、アルコール性身体疾患、アルコール依存症、女性・未成年者・高齢者と飲酒問題、アルコール関連問題への取り組み、という主題ごとに小項目を置き、テーマの多様性を反映した多彩な分野のエキスパートに、“最新のエビデンスを最新の視点のもとに解説いただいた。
座談会
1.アルコール健康障害対策基本法施行から6年─アルコール医療はどのように変わったか
総論:アルコール医学・医療の最新の展開を知る
2.アルコール関連問題におけるわが国の状況と世界の動向
KeyWord アルコール関連問題,アルコール依存症,生活習慣病のリスクを高める飲酒,障害調整生命年(DALY),持続可能な開発のための2030アジェンダ
3.アルコール健康障害対策基本法─制定から6年,新たな動きの数々
KeyWord アルコール健康障害対策基本法,第2期アルコール健康障害対策推進基本計画,継続支援モデル事業,SBIRTS
4.アルコール生命医科学:現状と今後の展望
KeyWord アルコール関連肝疾患(ALD),細胞死,腸内マイクロバイオーム,ハームリダクション,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
アルコールの基礎医学
5.アルコールの疫学─わが国の飲酒行動の実態とアルコール関連問題による社会的損失のインパクト
KeyWord 飲酒,アルコール関連障害,アルコール依存症,疾病による損失
6.アルコールの法医学─事故・犯罪・異状死
KeyWord 血液中アルコール濃度,法医学,異状死,事故死,犯罪死
アルコール性身体疾患
7.アルコールと身体疾患─総論
KeyWord アルコール,アルコール代謝酵素,身体疾患
8.アルコール関連脳神経障害
KeyWord ウェルニッケ脳症(WE),ビタミンB1,コルサコフ症候群(KS),アルコール関連認知症
9.アルコール性肝障害の診断と治療の進歩
KeyWord アルコール臓器障害,糖鎖欠損トランスフェリン,肝硬変,ハームリダクション,ナルメフェン
10.アルコールと膵臓疾患
KeyWord 急性膵炎,慢性膵炎,アルコール
11.アルコールと循環器疾患
KeyWord アルコール性心筋症(ACM),遺伝的要因,心臓MRI,冠動脈疾患,高血圧
12.アルコール飲酒とがん─エビデンスの現状
KeyWord アルコール飲酒,がん,コホート研究,プール解析,用量反応関係
アルコール依存症
13.脳はいかにしてアルコール依存に陥るか?
KeyWord 報酬系,neuroadaptation,グルタミン酸,ドパミン,内因性オピオイド
14.アルコールの精神作用と依存症の臨床
KeyWord アルコールに対する反応,アルコール依存症,遺伝因子,環境因子,中間表現型
15.依存症とハームリダクション
KeyWord ハームリダクション,物質依存,依存症治療,公衆衛生政策
女性・未成年者・高齢者と飲酒問題
16.女性とアルコール関連問題
KeyWord 依存症,若年発症,重複障害,胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD),胎児性アルコール症候群(FAS)
17.未成年者の飲酒問題─20歳未満の飲酒の弊害
KeyWord 未成年飲酒,脳の発達,急性アルコール中毒,健康への影響
18.高齢者と飲酒問題─アルコール関連認知症を合併したアルコール依存症
KeyWord 高齢者,アルコール依存症,アルコール関連認知症,ウェルニッケ・コルサコフ症候群
19.アルコール使用障害とDV・子ども虐待
KeyWord アルコール使用障害(AUD),ドメスティックバイオレンス(DV),子ども虐待(CA),統合的な治療
アルコール関連問題への取り組み
20.行政の取り組み
KeyWord アルコール健康障害対策基本法,アルコール健康障害対策推進基本計画,行政
21.アルコール使用障害への早期介入プログラム
KeyWord 多量飲酒,アルコール依存症,飲酒量低減,ブリーフインターベンション(BI),HAPPY
22.アルコール関連問題における多職種・多機関連携とSBIRT
KeyWord アルコール依存症,連携医療,早期介入,SBIRT
23.職域におけるアルコール関連問題とその対策
KeyWord 職場,アルコール,プレゼンティーズム,健康経営,両立支援
24.飲酒が関連する交通事故と飲酒運転への対策
KeyWord 飲酒運転,認知,行動
アルコール医学・医療の理解に必要な最新基礎知識
25.アルコール性肝障害のキーワード
「商店建築」は、レストラン、ホテル、ファッションストアなど最新のストアデザインを、豊富な写真で紹介する専門誌です。
デザインコンセプトや図面、仕上げ材料など、インテリアデザイナーや建築家、店舗開発に携わるすべての方に有益な情報が満載です。
1956年の創刊以来、日本の商空間、店舗デザインを記録し、国内外に発信し続けています。
また、業種やエレメントなどテーマごとに編集した「ショップデザインシリーズ」や実務に役立つディテール集など、商空間デザインを伝える幅広いラインアップを「商店建築」の増刊号として、発刊しています。「焦点を発見し、未来にひらかれた空間をつくる」をコンセプトに、デザインチーム「乃村工藝社 RENS」を率いる松浦竜太郎氏は、ブランドの方向性を示すコンセプトワークから身体に触れる家具のステッチまで、マクロとミクロの観点を瞬時に行き来しながらデザインを進めていく。これまで手掛けてきた業態は、飲食やブティック、ホテル、商業施設、ミュージアムなど多岐にわたり、近年では活躍の場を海外にも広げている。それらの空間を写真や図面で紹介すると共に、松浦氏の「デザインを通して未来や社会を明るくしていく」というデザイン・フィロソフィーを表現した一冊。
日本語というのはどのようなタイプの言語なのか?アルタイ諸言語の多くを長年に亘って現地調査してきた著者が、朝鮮語や日本語を含む「アルタイ型」の言語類型に関する広汎な対照研究を行った諸論文の集大成。日本語の類型のみならず、日本語諸方言の成立過程についての試論も提示し、言語という共時的なシステム全体における連動に「類型」を見いだす画期的な論考
AIベンダー&AIユーザー企業への独自調査でわかったAI開発・活用の新常識。キーパーソンに聞く「生成AI(ジェネレーティブAI)」の読み解き方。問われるAIガバナンス。企業の動向や最新議論を専門家が解説。著作権、AI開発と契約の注意点など、白書ならではの情報が充実。MLOps、大規模言語モデルと画像モデルなどを解説。G検定対策に。
Society5.0時代の法の姿を考えてみよう。仮想空間と現実空間が融合する未来社会において、社会的な価値の最適化を図るために、法はどのような役割を果たすことができるのか。憲法、情報法、民事法、刑事法といった法分野にとどまらず、経済学、情報工学などからも多角的に検討する。