危機に立つメディアの自由を検証する。NHK番組改変事件で明るみに出たように、メディアの自己規制、事実上の検閲は表現の自由に背馳するかたちで深刻化している。ネット化が進むなかで、市民のアクセス、公平原則、反論権、取材源秘匿等を位置づけながら、メディアが社会的責任を果たす方途を探究する。
数学を真に理解するための一歩進んだ代数学。無限次ガロア拡大、可換環論、テンソル代数、ホモロジー代数、…長く読みつがれた第1版を、さらに充実させ第2版化。
奥田靖雄の連語論とクリモフの内容類型学ー活格構造論に深く共鳴し、みちびかれながら研究活動を続ける著者の送る一冊。標準語の文法事実だけでなく、方言に現れる文法現象にも常に注意をむけ、日本語の文法構造の多様さをとらえようとする。日本語の未開拓の研究分野に果敢に挑み、まだこういう研究領域があると、これからの日本語研究者に元気を送る一冊。
本書は、デヴィッド・ピアソンの私的オデッセイであり、自然と建物のハーモニーの探求の記録である。
本書は、2次元網膜画像から高次中枢における3次元形状の認識に至るまでの全体的な「視覚情報処理のシナリオ」を鮮かに描き出している。このシナリオは、原始スケッチ、2・1/2次元スチッチ、3次元モデルという三つの処理段階に分かれるが,このような著者独自の術語が示すように、きわめて独創的な理論体系が展開されている。
本書は、S.Glashowと共にSU(5)に基づく素粒子の大統一理論を初めて構築した著者H.Georgi自身が、その研究の苦闘の中から体得した豊富な実践的知識にもとづいて、リー群の全貌を平易な物理学者の言葉で解説したものである。簡単な量子力学系からアイソスピン、そしてSU(5)やSO(10)に基づく大統一理論に至るまで、物理学からの豊富な実例を上げながら、リー代数とその表現論を説明してゆく手際は見事である。読者は量子力学の初等的知識さえあれば、三次元回転群SO(3)から、一般の古典群SO(n)、SU(n)、Sp(n)、そして例外群までを容易に理解でき、最後にはそれら全ての単純群を本当に身近な道具として使えるようになるだろう。
本書は、AIという夢の実現へ向けての工学的手法に焦点をあてたものです。知識表現・推論の基本手法をカバーした上で、推論の重要な要素である高速化の観点を強調し、従来にない部分にまで言及しています。実際知識処理を行うには、高速推論メカニズムが伴わなければ実用的なスピードで処理し、答を導くことができません。本書では、基礎と実用の両面で大切な仮説推論で、どのように高速推論が達成されるかを具体的に述べています。テキストとしてはもちろん、技術者・研究者の参考書としても格好の書です。
本書は、マレーシア語(マレー語)を初めて学ぼうとする方々のための入門書です。