本書は、コンピュータを利用した問題解決という広い視野からデータ構造やアルゴリズムを扱った入門的教科書である。まず、データ構造の一般的性質を明らかにし、次いで、データの記録媒体、記録方式について解説する。さらに、アルゴリズム設計の手順や留意すべき基本事項について触れる。最後に、外部記憶や記憶管理のためのアルゴリズムを説明する。アルゴリズムやデータ構造の記述には、言語としてポピュラーなPascalを用いている。
本書は、統計学を初歩から解説した、大学一般教養向けテキストである。まず、データの表現、代表値、確率、順列と組合せといった高校での学習内容から順次記述を進めていく。次に、各種確率分布の取扱いから、検定、分散分析に至る数理統計の入口までを系統立てて解説する。数式の取扱いや理論の展開は懇切丁寧であり、数理的な基礎を初学者にも無理なく理解できるよう工夫している。
本書は近年飛躍的発展を遂げてほとんどその面目を一新した場の量子論ー特にゲージ場の量子論の解説書である。基本的なところから詳しく説明されているので、量子力学の初等的予備知識で十分理解できる内容となっている。
気持をうまく伝えたい。初対面で好感をあたえるには?説得力のある話し方をするには?など対人心理学の実験を通して交果的な自己表現を考える。
「えぐい」言葉より「まろやか」な表現で、「けざやか」に語りたい。形容詞や副詞を「とりどり」に使い、「こまやか」な日本語生活を。
「例外的な人」exceptional personは、日本で「変人」、海を渡ると「偉人」。英語で話せば人が変わる…。日本とは大きく異なる英語の文化的背景と論理をさぐり、具体的な表現を通してその背後の考え方にせまる。
明明は、おしゃまな北京の小学生です。明明たちといっしょに生活しながら、いつのまにか中国語が読めて、話せるようになる本格的なたのしい中国語入門書です。
『徒然草』といえば余りに名高い古典、研究し尽され最早疑問の余地などないかに見える。だが果してそうだろうか。例えば「つれづれ」とは何か。「ものぐるほしけれ」とは?また「うしのつの文字」とは。次々問いを発するとき通説は急にその安定を失う。博大な学殖によるテキストの読み、重厚な論理的追究、著者の驚くべき炯眼は、見過されてきた真実を紙背から鮮明に炙り出す。真に独創的な現代の名著。
マーロン・ブランドをはじめ、ブロードウェイ、ハリウッドで観客の魂を揺さぶる俳優たちの演技を支えるのがこの「演技者へ!」である。本書はM・チェーホフ自らの俳優としての実績に裏打ちされた多くの例題を実行することで、自然に心を解放し、硬直した体を解きほぐす。まさに実践のための書である。
本書は(カーネルと呼ばれる)オペレーティングシステムの基盤を形成する部分の、内部のアルゴリズムと構造とを示し、それらとプログラミングインタフェースとの関係について述べたものである。
動詞こそ英語の心臓部。頻出する基本16動詞。生命力あふれる2語動詞、微妙なトーンを作る助動詞など、動詞をその基本から理解し、英語感覚をみがく。
最重要語の70%を占める名詞は、英語品詞の王。その誕生物語から、品位ある名詞とない名詞、単数と複数のふしぎ、英語と米語の差などまで。名詞をその基礎から理解し、英語感覚をみがく。
本書は、音大生をはじめ、音楽を学ぶ大学生に、レポートの書き方を教える実用書ですが、「音楽について書く」とは何かという問題意識に裏打ちされた。読みごたえのある文章論でもあります。
アメリカ英語とイギリス英語は、源を同じくする二つの流れといわれているが、両方の国に行ってみるとその違いの大きさに驚かされる。言語は元は同じでも、異なった環境や文化の中では、違った発展を遂げるものである。それは、双方の国が歩んできた歴史的背景、それに習慣や社会制度が異なるからにほかならない。本書では、それぞれの国に滞在した折に著者が実感したアメリカ英語とイギリス英語の違いを、会話表現と語いに焦点を絞ってまとめた。
夏目漱石、小林秀雄、井上ひさし、筒井康隆、ロラン・バルトらの散文表現を素材にして独自の言語理論を展開。佐藤レトリック学の「実践篇」の位置を占める会心作。
社会から見ることば、ことばから見る社会。さまざまな言語の姿に焦点をあて、人間の言語能力が社会でどのように現われているか、その複雑な関係を明らかにする。
言論・出版その他一切の表現の自由が保障されていると考えられている、現代の成熟した民主主義社会。ところが、この信念をぐらつかせるような事態が世界中のあちこちでおこりつつある。正義や人道の名においてなされる主張は、一歩間違えば、昔のような宗教裁判や魔女狩りといった全体主義的思想統制になりかねない。本書は、これまであえて論じられなかった、知的自由社会を支えるための「自由科学」というシステムをあげ、強靱な表現・言論の自由を育てるための新たな視点を提示する。