ドルに替わるパワーの出現が困難だとすると世界はナショナリズムの台頭ないしブロック経済化という状況に陥るかもしれない。そうした可能性を解消できるほどに国際的な協調体制が成熟しているのか否かという問いも含めて、国際通貨体制を巡る議論をできる限り正確に理解しておかなければならない。本書は、ドル基軸通貨体制の意味を理解するための道筋を提供するだけではなく、このような問題意識に基づいて基軸通貨を巡る論点を総括し、ドルの行方とともに国際金融システム安定化に向けた将来的な課題を検討する。
なぜか心をかき乱し、苛立たせる美貌の教師・雅人。泰成は取り澄ました彼を疎ましく思いつつも目が離せない…。そんな時、劣等感を刺激される兄と雅人が一緒の所を目撃してしまい、訳もわからず激情にかられる。気持ちを自覚する前に、情動のまま雅人に噛みつくようなくちづけをし、欲望を発露するのだった!「あんたはたいした淫乱だ」傷つける言葉で罵りながらも執着し、躰を求め、曝く泰成。言葉もなく抱き合う、教え子と教師の禁断愛…。-後は、堕ちるだけだ。
アジア民族文化学会推薦図書。「生身の世界遺産」イ族。祭祀を司る呪的専門家「ビモ」が歌うイ族創世神話「ネウォテイ」。天地開闢、洪水氾濫、先祖の系譜、家族の系譜、死の起原そのほか、世界の始まりとそのあとの歴史を語る全5680句を完全収録し、初めてその全貌を解明。第3章「神話の現場から見た古事記」、コラム「古事記への視点」等で、日本の「古代の古代」にも迫る。
これまで年金等の運用においては、負債計算は詳細に行われていたにもかかわらず、その情報を限定的にしか用いない政策アセットミックスが作成・運用されてきました。資産に余裕があったり、金利変動リスクが小さい場合はともかく、現在のわが国のような状況下では、従来の負債から離れた資産運用政策の策定・管理ではなく、新たなALMモデルの構築・運用が求められています。本書では、金利リスクに注目した債券ベンチマークを提案し、ALMモデルの改善を図ることで、新たな運用戦略を提示しています。年金基金の方、年金資産を運用する機関の方、生命保険会社や銀行等でリスク管理に携わっている方必読の1冊です。
古代ギリシアの原子論は“まったく空想的なものに過ぎない”というのは間違いです。それは立派な実験的な根拠をもっていて、アルキメデスなどの古代ギリシアの科学を生み育てていたのです。また原子論は、近代科学が成立したから復活したのではありません。事実はその逆です。原子論は、古代の復興をめざすルネサンスの運動がはじまるとすぐに復活しました。そして、その原子論が近代科学の発展をリードすることになったのです。原子論についての通念をくつがえす。本書は、「世界史や科学史、それに科学の考え方についてまるで知らない」という人でも読みすすめることができるように書かれています。
百余年前にアープ・トーマス博士が「人間の健康は、食にあり。その食料の健全なる栄養源は、土壌にあり」と見透した慧眼を、いま一度ここに呼び醒ます。そういう虫の目の視点で日本の農業を考え直す原点に立ち帰ったとき、まさに微生物(アープ・トーマス・オルガ菌)の働きが、大きく厚い堤防をも穿つ、まさに蟻の一穴になるかもしれない。
業界の基礎知識、技術を身につける方法、開店準備、経営のコツまでを網羅。
『脱がせた女より美しい』女性ヌード専門の写真家、小沢息吹。気高い美貌と豊かな才能を持つ彼に、人気急上昇中の俳優・千住誠が写真集の撮影を依頼してきた。年下のくせに横柄な千住に苛ついた息吹は、「寝た相手しか撮らない」と断ろうとするが…。強引な千住に抱かれ、その情熱的な愛撫に喘がされ続けてしまったため、撮影を承諾するハメに。息吹は、千住と2人だけで南の島へロケに出る。撮影の合間に、互いに焦がれるように身体を重ね合う2人はやがて-!?熱い視線が絡み合う、真夏のラブストーリー。
「大和が最後の砲撃をしたから、大日本帝国は勝ったんじゃないですか」防衛庁資料編纂室事務官、古柳は小さな男の子の声に窓の外へと目をやる。ゆりかもめから見える光景に思わず我が目を疑った。お台場にある「船の科学館」に見えるその偉容。-なんで大和がここに?日本が先の大戦に勝利したって…。庁内の資料室にある資料も変革した現実を如実に示していた。現実は、この資料の世界なのか、それともこれまで知られていた史実なのか。もはや本当の世界はどちらなのか区別がつかない中、彼は迷い込んだ異常な世界の行く末を見届けようと資料に没頭する。日本勝利のシナリオが現実にとって変わった世界で、幻の巨人飛行艇「零艇」が太平洋戦線を雄飛する-。
安全保障政策や安全保障上の多角的な枠組み、それらの有機的な関係、信頼醸成の枠組み、アイデンティティと安全保障、非伝統的な安全保障の問題も対象にアジア太平洋における安全保障の全体像を浮かび上がらせる。
大きな成功の裏には、数々の常識への挑戦と不屈のスピリッツがあったー。「着うた」「朝専用缶コーヒー」から「日本人向けマスカラ」「大豆ペプチド」まで、第一線に立つ開発者、仕掛け人たちが自ら語ったヒットの方程式とは。日経産業新聞の好評連載「今どきのヒットメーカー」をオリジナル文庫化。
チラシは経営を左右し、良いチラシは結果を出す。チラシを戦略として分析。