首都圏縦断路線を地図とともに俯瞰。知りたくなる地形と歴史!
欧州に学びながら独自の発展を遂げた日本の人類学。帝国日本の支配拡大と連動して、北海道、琉球に始まり、樺太、台湾、満洲、モンゴル、そしてウイグルへと踏査を拡げ、各地で大量の人骨を収集してきた。その核心にあったのは、「日本人の原郷探し」への熱望である。最先端のデジタル技術によるゲノム解析が考古学などの定説を書き換え、民族や先住性をめぐる問いを引き起こしている現在、植民地支配の中で得られた人骨を、そのまま研究資源としてよいのか。「帝国の学知」の知られざる歴史を追い、研究と倫理の新たな課題に着目する。