吉野ケ里・宗像・出雲を結ぶ古代海人の壮大な航跡を復元する天文考古学の試み。大宰府庁と「気」で通じ合う「5つの鴻臚館」の謎に挑む未踏の先史時代学。
ヴァイオリニスト・辻真理の帰国祝賀パーティー-辻女史が「G線上のアリア」を弾きはじめたとたん、「ダーンッ」という大音響が…。血に染まって倒れ込む一人の紳士。凶器のピストルはなんと、被害者の胸の内ポケットにあった。目撃者は誰もいず、しかも暴発でもない…。辻女史の名器ストラディバリ護衛のため会場にいた私立探偵・鴨田英作は、この難事件に挑む。だが、解決の糸口も見えず、ワラをもつかむ思いでパソコン『ゼニガタ』を助っ人に…。『ゼニガタ』の名推理は。内田康夫の多彩な才を堪能できる極上品ぞろい。おそらく最後の作品集になるであろう、読者必読の異色傑作集。
メディアにかかわる全ての人たちに捧げる。マルチメディア社会の疑問に答える1冊。これからのマルチメディア社会をわたしたちはどう迎えたらいいのか。電通総研チーフ・プロデューサーが大胆に未来をスケッチ。
花びらのようなドレスに、きらめく宝石。凝った飾りのついた夜会服。ダンスの音楽と笑いさざめく声。男も女も、頬をバラ色に染めて…。-ここ、千人会議場で催されている、元宵節最大の夜会は、最高潮を迎えていた。だが、時計が夜中の12時をさしたとき。会場に、すさまじい悲鳴や物音が響きわたり、人々は恐怖の渦に巻きこまれた。香港三部作、ついに完結。
本書は、これからも“平和”が長く続くことを願って、終戦のとき十二、三歳の子どもであった国民学校(いまの小学校)の同級生たちが当時をふりかえり、体験記をまとめたものである。
ポートフォリオ理論の基礎知識から最新の計量的手法をもちいたクオンティタティブ(定量的)運用までの実務のキーポイントを、日本市場での実証分析をもとにわかりやすく解説。
日中共同研究の貴重な成果。最近、中国の環境問題は重要な課題となりつつある。四川省・成都市をモデルに詳細な現地報告と、その問題点を将来的な視野から論述。環境問題研究者、関係者の必読書。
「北方四島」はどうなっているか?4年前からこのテーマを追い続ける著者が実際に現地を歩いて見たものは、燃料欠乏による全島停電や枯渇する水産資源など、行き詰まった島の姿だった。苦悩しSOSを発する「北方四島」に、私たちはこれからどのように関っていけばいいのだろうか。「冷戦思考」や「領土問題」という古く狭い視点から脱し、島の住民との具体的連帯こそ必要だと訴えかける。
古来、日本海は大陸や朝鮮半島から文物を運ぶ豊かな海でした。しかし、近代以降は戦争と覇権の舞台となり、戦後も東西冷戦下に緊張を強いられました。対立から対話へと転じたいま、日本海圏は大きな可能性をもったエリアとして認識されています。隔ての海から、環境を守り、結び合う海へー。国や自治体、NGOの研究者は何をなすべきか。社会党が90年以降つみ重ねた考えをコンパクトな一冊にまとめました。
「たかだか20年足らずの企業人生活、だったらそのうちのたった1年を子育てにどっぷりつかってみるのも面白いじゃないか。」北海道新聞に勤務する2児の父親が、1年間の育児休業を取得した。子どもの成長を見る喜び、育児ストレスなど、直接子どもとかかわっていなければ分からなかった出来事を、経済的な苦労や周囲の反応を交え楽しげにユーモアあふれる文章で綴った体験記。