構造主義言語学の精粋。20世紀を代表する言語学の巨匠ロマーン・ヤーコブソンの浩瀚な著作の精華を全3巻に収めたわが国初の選集は、言語学固有の主題を展開する本巻で完結する。1928年亡命先のチェコでプラーグ学派を代表して第1回国際言語学者会議へ提出し、デビューを飾った名高い「提議」を初め-「音韻的言語連合」「一般格理論」、「言語学的概念“弁別特徴”」等の言語学史上に輝く名論文を収録。彼の言語分析の方法を明らかにする。
構造言語学そして一般記号学の創始者という以上に、19世紀から20世紀への知のパラダイム変換をなしとげた革命家ソシュール。精神分析学をも視野に入れつつ、このスイスの偉大な言語学者の、通時態の概念、システムをひき起こすその〈盲目的な力〉に着目し、ソシュール像の転換を図る気鋭の言語理論家の野心的論考。
リフレーミングとは、意味を変えるために、その人がもっている枠組(フレーム)を変えることである。意味が変われば、その人の反応や行動も変わる。すなわち、問題とされ、否定的なものとされてきたことをその人のリソースに変えるための働きかけである。本書は、神経言語学的プログラミング(NLP)の方法に基づく心理臨床の実践書である。
ヒトラー
中世哲学研究のゲットーを出て、オッカムを現代に接続する。〈ものと言葉とが重なり合ったまま現われてくる事態〉の記述へ。唯名論の基底。
「世界言語学名著選集」は20世紀の言語学史を辿る上で貴重と思われる国内・国外の著作を選び、海外で刊行されたものに関しては邦訳版を、国内で刊行されたものに関しては初版本を復刻集成したものである。第6巻、言語理論序説(英語学ライブラリー41)。
ソシュール、チョムスキーなど今世紀の言語学者13人を選び、言語をめぐる諸概念が形成される現場、言語認識論の歴史的ドラマを活写する。
本書は、失語症臨床が有効に働くために、失語症とその回復過程をどのように捉えるべきか、また失語症の問題に対してどのような働きかけを行うべきか、について指針を与える「失語症の臨床モデル」を提示する。そして、失語症臨床に新しい方向を与えた二つの理論的枠組み(認知神経心理学と会話分析)と、そのアプローチを紹介し、さらに事例を通して“失語症の回復”を促進する働きかけを考察することによって、失語症臨床を行うための“臨床失語症学”には何が必要なのかを追い求める。