ことばのない思考はありうるかーことばの本質に切り込む問いを皮切りに、思考の飛躍を生み出す「文法的メタファー」の機能、社会の意識変化を映す英語の姿、日本における英語教育のありようなどの考察へと拡がる思索の地平は、心の「フロー状態」の探索を通して幸福論にまで及ぶ。言語の論集にあって一見異質な趣の創作詩の章は、言語研究歴70年を超える筆者自身の透徹した思考とことばの響き合いを顕現するものといえよう。
人間のコミュニケーションは指さしと物まねからはじまった。人間の子どもと大型類人猿の比較から明らかになるその進化的起源。
東欧系ユダヤ人の言語「イディッシュ語」。ユダヤ人の歴史と文化が凝縮された「日常の言語」であったイディッシュ語は、現在では「死にゆく言語」と見なされている。ユダヤ人にとってイディッシュ語とは?イスラエルでの参与観察による貴重な情報をもとに人と言語の関係を考察する。
臨床での本当の問題は、セラピスト自身の体と心の動きにあった!思い込みからの脱却、臨床センス向上のヒント、自己・患者との対話スキル、身体心理学によるアプローチ。誰も教えてくれなかった臨床で必要となる基本事項!
人を動かす“話術”のからくり。古代アテネから現代に至る、伝統的なレトリックの概念と理論を知り、キケロやヒトラー、リンカーン、オバマ大統領らスピーチの達人にその技術を学ぶ。愉快でためになる新しいレトリック入門!便利な詳細用語集つき。
外国語教育学や第二言語習得の論文において多く使われている手法を網羅的に紹介し、実際に論文を書くときに活用できるよう、わかりやすく丁寧に指南!
コミュニカティブな語学指導に多文化理解を!学習者主体の授業に、語用論的指導と評価を取り入れる!Teaching and Learning Pragmatics:Where Language and Culture Meet増補・改訂版。英語教員、その他の語学教員、教材作成者、カリキュラム編成者、教員養成指導者のための実践的ガイドブック。
医療通訳・司法通訳・行政通訳を柱に、手話通訳、難民認定に関わる通訳、服薬指導やDV相談、災害時など有事のさいの通訳も。現代日本のコミュニティ通訳初の概論。多文化共生社会の未来像。
めくるめく比喩の異界へようこそ!そこには今までダルメシアン(だれも知らん)かったことばの喩楽が満ち溢れている…(かも)
「英語」にひそむ政治性・権力性を問う。英語教育の世界的な普及が、貧困からの脱却や識字率向上に寄与していると言われる反面、格差の拡大・再生産や多様性の排除などをもたらしている実態を、アフリカやアジアを例に取り上げ、多角的かつ批判的に考察する。
娘バルの記録を生き生きとたどりつつ、学ぶ主体の「生命の弾み」に照準をあて、子どもの言語習得のプロセスに迫る。