本書は、一般言語学の4分野(音声学・音韻論、形態論、統語論、意味論・語用論)それぞれにおける論考(20編)を網羅した研究書であると同時に、各分野の重要な理論と概念を紹介した解説・入門書である。言語学・英語学・日本語学を専門とする研究者、大学院生・学部生、および、言語学(の特定の分野やテーマ)に興味を持つ、広範囲な読者を対象としている。内容・構成・目的いずれにおいても、ユニークな一巻となっている。
国境を越える子どもの言語発達・教育に関する悩み・疑問について共に考える。
国際ビジネスの探究には経営学のみならず多様で学際的な視点からの接近が求められる。また「国際ビジネス」を全体とするなら、部分である「地域」とのバランスのとれた接近も必要である。国際経営論、国際貿易論、国際私法、実験経済学、管理会計、公会計、非営利組織論など幅広い学問分野から接近し、国際ビジネスと地域への理解を深める書。
研究者に焦点を絞った認知言語学の概説書。著者お得意のメタファー論はもとより、メトニミー、カテゴリー論、イメージ・スキーマ論、多義論、フレーム意味論、構文文法、虚構移動、力動理論、移動の類型論、捉え方、ベースとプロファイル、認知文法、スキーマとプロトタイプ、メンタルスペース、融合理論と盛りだくさんの内容になっている。取り上げる著者は、レイコフ&ジョンソン、フィルモア、ラネカーら7人。
ことばの形式と意味と使用場面との関係について、英語学・言語学の新知見を踏まえた考察を行いながら、学習者の自律的学習を導く英語の語彙・文法指導の基盤となる教材研究を例示するとともに、教室での指導に直結した多くの有益な助言を行っている。日英語の構造の違いを踏まえつつ、場面に即した英語表現と日本語表現の対応関係にも焦点を当てている。英語を楽しく学び、楽しく教えてほしい、と筆者は教師にエールを送る。
言語と思考に関するサピア=ウォーフの仮説に対して、H.H.Clark(1966)は「言語は第一にコミュニケーションの道具であり、派生的に思考の道具であるにすぎない」と論じている。言語が思考に影響することについては多くのところで指摘されているが、その詳細について語られることは少ない。本書は、現代社会においてますます重要となっている、言語、コミュニケーション、社会の関係について深く考えるための好著である。
「小さいバッグのポケット」のような曖昧な表現を、人は意味ごとに声の高低や身振りの型を変化させて伝えようとする。このような身体的工夫は、はたして文を正しく伝えているのだろうか?統語的曖昧文に共起するイントネーションとジェスチャーの相互作用を、産出・理解の両面から検討。両者を認知構文論の観点から文法的解釈とセットの「構文」として提案し、マルチモーダル研究の新たな可能性を切り拓く。
その「手」作業、ムダがあります。ファイルの扱い・文字の入力・データの整理・辞書やネットの検索…ちょっと工夫するだけで、ビックリするぐらいラクになる、速くなる!効率化を極めればもっと正確にもっとうまく訳せる!
ディスることに発揮される創造性?本音と建前が交錯する、わりきれない言葉とコミュニケーションに、言語研究者らが挑む。