アカデミックとプラクティカルを最高のバランスで。新時代の英単語帳。
本書は、認知言語学を理論的枠組みとして用いながら言語のさまざまな側面に光を当ててきた吉村公宏教授の奈良教育大学退職を記念し、編まれた論文集である。総勢38名の寄稿者による36本の論考が収録されている。その内容は言語類型論、構文文法、メタファー・メトニミー、言語習得、言語発達、言語教育等、多岐にわたる。最新の研究成果の提示により、言語研究のあり方やその深淵を知ることができる格好の一冊となっている。
膨大な数の外国人が押し寄せる日本。しかし結婚や家族の事情で来日した女性たちは深刻な言葉の壁に苦しんできた。本書は、この問題に正面から取り組み、一人ひとりのライフストーリーに光をあてたものである。多文化社会を生きる私たち日本人にとって大きなヒントがここにある。
本書は、奇跡とも言うべきヘレン・ケラーの言語習得の過程を、人間が持つ生得的な言語能力の考え方に基づいて検証するものである。本書に引用されている彼女の書いた英語をまのあたりにした読者は、その英語の正確さや美しさに驚きの連続となることであろう。英語を学ぶ日本人にとって、ヘレン・ケラーから学ぶことはたくさんあり、英語教育の面でも有益なヒントが得られるはずである。
2000年代、認知言語学は「量的転回」と呼ばれる方法論的転換期を迎えた。内省による分析を基盤に据えながら、仮説の性質に応じて実験、コーパス、統計などを柔軟に組み合わせる実証的研究への羽ばたきである。空間移動表現の類型論、フレーム意味論、構文文法、メタファー・メトニミーという認知言語学の主要テーマにおける、そうしたアプローチの有効性を示す。
エビデンスとエピソードの組み合わせで、どんな奴でも食い止める。誰もが使える最強のコミュニケーション術。
あらゆる場所の多言語掲示に!きちんと伝わる文例が満載。6か国語(7言語)を収録!(英語・中国語簡体字・タイ語・ポルトガル語・韓国語・中国語繁体字・ベトナム語)
翻訳できない言葉が教えてくれるいろとりどりの幸せのカタチ。
音読の一連の動作の中には、外国語習得を成功に導く4つのキーポイント、つまり1、インプット処理、2、プラクティス、3、アウトプット、4、モニタリングのすべてが含まれています。本書では、「音読」の有効性を科学的な視点から明らかにしていくとともに、外国語を流暢かつ正確に話せるようになるための音読トレーニングとして、どのような点に留意する必要があるのか、そのノウハウについても詳しく解説。
1990年代初頭、大人の日本語自然会話に適した文字化のルールが求められていた時期に、編者の宇佐美まゆみ氏が「人間の相互作用としてのコミュニケーション」の分析に適するように考案、提案した会話の記述方法が、『BTSJ』(基本的な文字化の原則(Basic Transcription System for Japanese:BTSJ))である。この『BTSJ』を用いて文字化した国立国語研究所の『BTSJ日本語自然会話コーパス(トランスクリプト・音声)2018年版』とその前身の一連のコーパスは、「語用論的分析」及び「人間の相互作用の分析」の深化と発展を促すことを企図して構築された世界最大規模の「自然会話コーパス」である。本書では、語用論の中心的テーマである「共同発話文」「言い換え」「ターン交替」「ディスコース・マーカー」「スピーチレベル」「ポライトネス」などの分析が、『BTSJ』という文字化・分析の記述方法を得ることによって、より科学的な語用論的分析へと進化し、深化を遂げている。語用論研究の新境地を開くとともに、日本語教育への応用にも直結させた、まさに待望の一冊である。
「かちゃくちゃね」「えずくろしい」「ぬちぐすい」…一言で言い表せない感情や状況などを的確に言い当てた言葉というのが、方言の中にはある。標準語では一言で説明できない謎の方言を、例文とともに約150語紹介!
ことばはコンテクスト(文脈)を抜きにしては成立しえない。語用論は、ことばの背後に存在するコンテクストを手がかりに、話し手・書き手が聞き手・読み手に対して用いたことばの意味や働きを考察する。