著者は、論理的思考の研究と教育に、多少は関わってきた人間である。その著者が、なぜ論理的思考にこんな憎まれ口ばかりきくのかといえば、それが、論者間の人間関係を考慮の埒外において成立しているように見えるからである。あるいは(結局は同じことなのであるが)、対等の人間関係というものを前提として成り立っているように思えるからである。だが、われわれが議論するほとんどの場において、われわれと相手と人間関係は対等ではない。われわれは大抵の場合、偏った力関係の中で議論する。そうした議論においては、真空状態で純粋培養された論理的思考力は十分には機能しない。
霊長類が長い進化史を通じて採用してきた遊動生活。不快なものには近寄らない、危険であれば逃げてゆくという基本戦略を、人類は約一万年前に放棄する。ヨーロッパ・西アジアや日本列島で、定住化・社会化はなぜ起きたのか。栽培の結果として定住生活を捉える通説はむしろ逆ではないのか。生態人類学の立場から人類史の「革命」の動機とプロセスを緻密に分析する。
文書偏重から経験重視へ、ラテン語から俗語による出版へ。技術者・商人・外科医・芸術家たちの実践と17世紀科学革命の関係を明し、その時代と可能性を映す。
会議、プレゼン、試験、商談、面接、結婚式、発表会…日本一のカリスマ講師が自らの体験から得た究極の「あがり症」克服術を大公開。ここ一番で力を出し切るテクニックが満載。
職場でもプライベートでも、毎日のようにコメントをすることが求められている。そんな時、切れ味がよく、自分のオリジナリティのある一言を言えるかどうかで、「おもしろい人」「できる人」だ、という評価が決まってしまうのである。この本では、優れたコメントの例を挙げ、どこがどう優れているのかを、クイズ形式で納得していくことができる。そうすることで、そのコツをつかみ、「コメント力」を意識化して磨いていくことができるのである。文庫版のための長いエピローグを付す。
文字を入れ換える。表を使う。古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。密書を解読され処刑された女王。莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話…。カエサル暗号から未来の量子暗号に到る暗号の進化史を、『フェルマーの最終定理』の著者が豊富なエピソードとともに描き出す。知的興奮に満ちた、天才たちのドラマ。
当時最強を誇ったドイツ軍の暗号機はいかにして破られたのか。「戦争の世紀」が「情報の世紀」へと移り変わるなかで、数学者たちの攻防は続く。RSA暗号、PGP暗号、量子コンピュータ、量子暗号…。ネットや銀行を始め、知らずに我々の周囲に溢れる暗号技術の現在と未来、歴史の背後に秘められた人間ドラマを解き明かす傑作ノンフィクション。巻末に「史上最強の暗号」とその解答を収録。
たとえば「人はなぜ太るのか?」。それは、ヒトが、元来は食物を多量に食べることができない環境に適応した動物だったからであるー私たちが人間独自の性質だと信じている事柄の多くは、ヒトが「サル」から引き継いでいる。家族、政治、戦争、言語等々、“人間性”の起源をサル学から解き明かした好著。
「発展」「コミュニケーション」「近代化」「情報」など、ブロックのように自由に組み合わせて、一見意味ありげな文を製造できることば。メディアの言説や政治家の発言、そして日常会話にまで侵入しているこのことばの不気味な蔓延を初めて指摘した話題の書、待望の邦訳刊行。
石津ちひろと長新太の遊び心まんさいの回文絵本。待ちに待った復刊。
情報が一割、伝え方が九割。話の「入り方」と「終わり方」だけ、決めておけばいい。
パズル史上最強!?解き応えありまくりの1200問。パズルを解きながら日本語の知識が身につく。
ボアス以来の人類学、パースからヤコブソンへと展開してきた記号論を融合した社会記号論系言語人類学。「知」が断片と化したこの時代、ことばと社会、文化、歴史の学として体系性と包括性、全体性を求める、その反時代的な営みの可能性を明らかにする。
世界No.2のセールスウーマンが明かす、人に好かれる話し方。「話す」より「聞く」、「好かれる」より「好きになる」。たったこれだけのことで、どんなに話し下手な人でも、そして、どんな相手とでも、自分らしく会話を楽しめるようになる!会話とコミュニケーションのすばらしさがわかる、ベストセラー文庫化。
日本の英語教育ははるか昔の言語学の知識をもとに行われています!だから、日本人はいつまでたっても英語が話せないのです。本書では、脳機能学者であり、計算言語学者である著者が、最新の脳科学に基づいた外国語勉強法を紹介!脳科学だから、お金も時間もかけずにマスターできる。