生成文法は、人間にとって意味ある単位を「語」ではなく「文」に求めるのだが、本書は、生成文法の手法と考え方をベースに日本語の基本的構造を明示することを目的にした、大学の学部レベル以上の言語学・日本語学・国語学・日本語教育のいずれの領域でも役立つ入門書である。また、日本語の現象とその記述を考察する際の基礎を提供するので、英語学の副読本としても活用できるはずである。
どんな簡単な外国語を訳すときでも、我々はそこで“異文化”をつきつけられる。言葉と文化を橋渡しする「翻訳」とは、いかなる行為なのか。翻訳者の腕の見せ所は、どのようなところにあるのか。従来、経験やセンスの問題と片付けられることが多かった翻訳を、「日欧の言語・文化の比較」という視点がとらえ、合理的に解明する。よりよく翻訳する力をつけるための翻訳論入門。
特定の立場に片寄らずに、談話分析の全貌を多角的に概説。キーワード、課題、参考文献の紹介、豊富な例文や、図表・写真・漫画などで学習の理解と発展を促す。談話分析の入門書として最適。
歴史と比較によって、言語の本質と構造がよりいっそう鮮明に描き出される。音論、文法、語彙と意味、比較文法、言語地理学、語源学など10章からなり、付録には練習問題と解答、印欧語根50選、関連の用語192個を解説した。
「文学的形式(フォルム)を“アンガジェさせる”こと」と「サルトル的アンガージュマンをマルクス主義化すること」という二重の企図のもとに書かれた『エクリチュールの零(ゼロ)度』は、サルトルの『文学とは何か』によるブルジョワ的“文学”神話の“脱神話化”の試みを引き継ぐとともに、その人間主義的限界の乗り超えを目指した。言語体(ラング)とも文体(ステイル)とも異なる文学の第三の形式的現実としての『エクリチュール』は、はたして“文学”を解明したのか。つねに現代思想の先頭を走り続けつつ、変貌を重ねたバルトのエクリチュールの冒険のすべては、ここから始まった。
本書は、生成文法をできるかぎりやさしく解説。もうチョムスキーはこわくない!はず…。
14のヨーロッパ系言語と中国語、日本語を、ほとんど自国を出ることなく、純粋に学習という形で身につけてしまった女性の外国語習得術。25年間に16ヵ国語を身につけていく過程と秘訣をつつみ隠さず公開してくれるこの本は、語学の習得にあたって挫折しがちなわたしたちを、必ず目的の外国語は身につけられるという楽天主義に感染させてくれます。通訳者、翻訳者の入門書としても好適。
本書は「耳で聞いて学ぶ」ことの大切さに注目し、ひとりでもより効果的に学べるように、実際にプロの声優がトレーニング台本を実演しているCDをプラス。開校わずか数年で、アニメの主演4名を含む260名以上のプロデビュー者を輩出し、大躍進中の俳優・声優養成所松濤アクターズギムナジウムの協力を得た、待望のCD付きトレーニングブック新登場。発音練習から朗読、ナレーション、オリジナル・ラジオドラマまで、プロの技術を完全収録したオリジナルCD付。
スピーチの原稿をつくり、1字1句まる暗記すること、それは絶対にやってはいけないことですーカーネギーが発見したひと前で話す秘訣。
よりよい人間関係を築くための第一歩は「聞く」ことから。あなたも今日から聞き上手。ここが違う!「聞き方」の極意。
roll one’s eyesは「目をクリクリさせる」か?意訳か逐語訳か、「僕」と「私」はどうちがう?翻訳が好きで仕方がないふたりが思いきり語り明かした一冊。「翻訳者にとっていちばんだいじなのは偏見のある愛情」と村上。「召使のようにひたすら主人の声に耳を澄ます」と柴田。村上が翻訳と創作の秘密の関係を明かせば、柴田は、その「翻訳的自我」をちらりとのぞかせて、作家と研究者の、言葉をめぐる冒険はつづきます。村上がオースターを訳し、柴田がカーヴァーを訳した「競訳」を併録。
朗読・ナレーションに挑戦しながら相手に届く「声」と「表現」を基礎の基礎から身につけます。正しい発声。美しい発音。豊かな表現。プロの実演を参考に、楽しみながらトレーニングできるオリジナルCD付。
ディベートと言えば、「ああ言えばこう言う」という詭弁術とか、言葉で相手をとっちめる技術と思いがち。和を乱す「非日本的」なものとして排除されてきたのも事実だ。だが「朝まで生テレビ」はディベートではない。実は誰でも既に、会議や交渉というビジネスの場で、「テーマを設定し、データを集め、問題枠を作り、複数の議論パターンを考え、自説を主張し、相手に反駁する」という経験をしている。これをより方法的に相互の信頼のなかで実現していく技術こそがディベートなのだ。よいコミュニケーターはよいディベーター。自分の頭で考え、自分の言葉で述べ、相手の言葉を聞くための方法。
言語研究のすべてが一望できる。人工知能、心理学、脳科学など時代をリードするさまざまな分野で研究されているテーマー「ことば」。本事典は、各界の第一線で活躍する気鋭34名が総力をあげて書き下ろした初のハンドブック。「キーワード解説」つき。学生・研究者必携。
アリのことば、イルカのことばからストーリーは始まり、話をするサル、ネアンデルタール人、ホモ・サピエンスへと進み、ついに人類が初めて「ことば」を獲得した経緯、さらに世界中に様々な言語が生まれ、文字の発明があり、栄枯盛衰を繰り返すなか、われわれの世紀の到来、そしてラジオ・テレビなどマスメディアの影響、インターネットの出現などによって、今後われわれ人類の「ことば」はどう変わっていくのか?「世界語」となった英語の未来は?一気呵成に駆け抜ける壮大なヒストリー。
翻訳のありかた、歴史上の翻訳者の生涯から、翻訳技術、翻訳市場、現代の翻訳教育産業や翻訳学習者の問題点まで、総合的に「職業としての翻訳」を論じ、翻訳文化論を展開する。真の翻訳者とは何か、翻訳とは何か、当代一流の翻訳者が論じる本格的翻訳論。