日本語を維持しているのは、ことばの物知りや達人ではない。日々、このことばなしではやって行けない大多数の人たちなのだ!言語学者・田中克彦の1963年〜1998年の35年間の軌跡をたどる。
言語を人間のコミュニケーションの中にとらえ直し、戦時体験の語りからネット上の言語まで、現代の様々なコミュニケーション現象に迫る。文化・認知・社会を繋ぐ新しい言語学の試み。
「雨に降られた」はよくて「散布に落ちられた」がおかしいのは、なぜ?「西村さんが公園の猫に話しかけてきた」の違和感の正体は?認知言語学という新しい学問の、奥深い魅力に目覚めた哲学者が、専門家に難問奇問を突きつける。豊富な例文を用いた痛快な議論がくり返されるなかで、次第に明らかになる認知言語学の核心。本書は、日々慣れ親しんだ日本語が揺さぶられる、“知的探検”の生きた記録である。
ことばは知らない間に人間の行動を左右する。標準語と方言、英語と現地語など、複数の言語が関わる状況では、優劣を生み出す無意識の力学が働く。問題を科学的に解決するための言語学ー応用言語学の最新の研究から、外国語教育、バイリンガリズム、異文化との接し方、法言語学、手話、言語障害など幅広い話題を紹介。
言語学における語用論・統語論と、文学理論におけるナラトロジー(物語論)とを融合し、「作者」「語り手」「視点」といった「表現主体」の多層性の観点と「人格」の乖離という概念を組み合わせた分析の枠組みを構築。「文芸の言語」と「日常の言語」は何が違うのか。物語の言語表現に着目し文学理論をアップデートする画期的著作。
生きた言葉にスポットライトを当てる社会言語学の世界を英語を中心に平易に解説。バイリンガル、男女の会話スタイル、セールス現場の言葉、裁判でのやりとり等々の分析を通して、言葉のおもしろさが見えてくる。言語学・英語学の入門テキストとして最適。改訂にあたっては、できるだけ最新の情報を加味し、コラムも新しいものを追加した。
言葉と文化の理解は相互理解の第一歩である。本書は中日両国の言語・文化・民族性の基本を理解し、両国の言語文化の学習や研究における最良の書だと確信する。日中国交正常化45周年記念出版。
19世紀以降の伝統的言語学において用いられた述語1500を解説したもの。排列は術語の日本語訳による五十音順。巻末に古今東西の言語学者420名の経歴・業績を記した人名解説、欧文と和文の総索引がある。-世界最大の言語および言語学の百科全書。