学部4年生から大学院生、他の言語を専門とする学生や研究者に、「ドイツ語と社会の関わり、ドイツ語のさまざまな用いられ方」を解き明かし、ドイツ語という言語の相貌を丁寧に解説・紹介。各章冒頭にトピックに概説を付し、文章理解への助けとした他、読書案内とコラムによって、各章の記述を補完した。
ソシュール、チョムスキーなど今世紀の言語学者13人を選び、言語をめぐる諸概念が形成される現場、言語認識論の歴史的ドラマを活写する。
提唱以来、半世紀を経過した生成文法の本来の目的とは何だったのか。自然科学の一分野としてこれから目指すべきものは何か。第一線で活躍を続ける著者が言語学の核心を説く。
本書は「上」と「下」の2巻からなり、全部で100の論文なり本がレビューされているが、その9割が、2000年以降に刊行された海外の論文や本が対象となっている。そして残りの1割が、日本語で書かれた論考や古典を対象としたものになっている。本書の「上」と「下」を隅から隅まで読めば、理論言語学の最先端の動向を十二分に伺い知ることができるであろう。そして、レポートや論文ネタをいくつも見つけることができるであろう。
病院、市役所など行政の窓口、ビジネス、学校…。さまざまな現場で直面する専門家と非専門家のあいだのコミュニケーションの壁。それを乗り越えるための方策を、社会言語学的調査をふまえ、ポライトネス理論を援用しつつ提示する。
これまで積極的な交流が行われてこなかった生成文法、認知言語学、日本語学それぞれの分野から選りすぐりの論考を集め、これからの言語研究のための統合の可能性を示唆する論文集。「日英対照」「文法と語彙」を共通のキーワードにして、各分野を代表する研究者たちが腕をふるった全30章。各寄稿者が自らの立場に拘泥することなく、他分野の論考に対しても建設的なコメントを寄せ合っている点も本書の大きな特色である。
本書はコーパス言語学のみならず言語についての本であり、コーパスの実証的な調査研究が、以前には手に負えなかった言語学の研究課題に対して、いかに新しい解決の光を投じることができるかを示している。
言語と言語学を愛してやまなかった著者による珠玉の精選エッセイ集。ラーメンの命名論からスラブの文字までことばの面白さと奥深さを語る、目からウロコの17篇に書き下ろし1篇収録。
言語と非言語行動とを同時に検索できる「マルチメディア・コーパス」を独自に開発、表現行動研究、テレビ(メディア)言語研究に新地平を拓く。
言語学なのによくわかる言語学。楽しみながら言語学の基礎がすべてわかります。
さまざまな「話すという事実」において、何がおきているのか。「社会言語学のまなざし」には、実際にことばを使っている「話者」のありかたと、その「ことば」が実際に使われているそれぞれの「社会」のありかたが、つねに含まれている。ことばが使われる現場とそこにいる「話者」を徹底してまなざし、そこにあらわめる「ことば」の多様な姿を、多様な形で記述することで見えてくるものとは。
沈黙するか、そっと伝えるか、ずばり言うか、それとも意図を明示し、かつ聞き手に配慮して話すのか。言語の対人関係的機能をBrown and Levinsonのポライトネス理論から考察。ポライトネスは、敬語や「丁寧さ」とどう違うのか。理論言語学的議論に加えて、著者の私的視点も思い切って導入。楽しく読める語用論の入門書。
コンピュータを用いて言語資格(コーパス)の編纂・分析を行う新しい言語研究法、「コーパス言語学」。本書は、その日本最初の総合的概説書として1998年に刊行された初版を、その後の発展を取り込んで全面的に改稿・増強した「改訂新版」である。英語研究に必須のツールとなった英語コーパス言語学を、その定義から説き起こし、具体的なコーパス編纂・分析の方法を懇切に解説。さらに英語学におけるその応用可能範囲を多角的に紹介する。