不特定多数の読者を想定する「出版訳」。それは学校で親しんだ「講読訳」とは根本的に異なる。したがって、いくら「講読訳」に習熟しても「出版訳」にはほとんど役立たない。この衝撃的でありながらも、じつはよく囁かれる事実をまえに、長年教壇に立つ外国文学研究者として処方箋を伝授。翻訳談義めかした韜晦とは無縁の具体的な技術論。翻訳の美徳と快楽は自虐的なまでの無私の徹底。その域に至るために必要な方法と技術とは何か。
認知・機能言語学の代表的アプローチの見取り図。ラネカー、ゴールドバーグ、ヴィエルジュビツカなど新しい言語科学の世界を果敢に切り開いてきた学者たちの代表的な論文10篇を集めた論文集。日本で本格的な紹介がなかったギヴォン、クロフト、チェイフ、ホッパー、ヴァン=ヴェイリンも収録。発達心理学、言語習得の分野で多大の業績をあげているトマセロが「マイベストCD」の感覚が編集したというオールスター論文集。各論文の冒頭に日本語版オリジナルの解題を付す。英語学、日本語学を問わず言語学関係者必読。
なぜ人間だけが言葉を話すようになったのか?言語はコミュニケーションの手段ではなく、世界を俯瞰する眼としての自己を生み出した。人間のあらゆる認識、思考、行為の根幹をなす言語という現象の本質に迫るスリリングな論考。
英語は誰のものか?社会言語学の立場から、「世界の英語」を解き明かす。進化するグローバル化世界の異文化コミュニケーション論テキスト。英語は一つではない。
本書は、これまでの一連の言語教員や言語学習にまつわる応用言語学の理論が、どのようにして展開されてきたのか、また、応用言語学の分野で展開され構築されてきた理論が、さらに日本の英語(外国語)教育にどう応用できるのかを考え、編纂されています。
外国語はどのように脳内に記憶されて活性化されるのか。最新の認知科学の成果を援用しながら、外国語知識の特徴、ことばの萌芽、定着、活性化、保持と忘却について考察を深めていく。学習者が受ける言語刺激の量と質がもたらす影響を分かりやすく解説する。小学生とそれ以降の学習者は、思考方法と記憶方式が異なる点に着目し、学習者の立場に立って学習・指導上の留意点を提唱する。