英語ばかりが外国語じゃない!いつもこころに文法を。長い道のりだからこそ、ときには道草、外国語。各駅停車でのんびりすすむ外国語への旅。
最近の言語学と関連諸科学の研究成果をふまえながら、生きたことばの構造・心理・社会・文化の側面を捉えて、ことばと人間の関係をトータルに鳥瞰したもの。
本書は、言語学の性質、起源、そしてこの分野で今何が問題となっているかということに関するチョムスキーの考え方をもっとわかりやすく述べたものです。チョムスキーは、いくつかの基本的な概念から始めて、上の問題に対して私たちが現在与えることができる解答の概略を説明し、将来の研究の見通しについて語っています。
言葉はなぜかわるのか。人間活動の所産であることはもちろんだが、巨視的にみれば、自然環境が重要である。なぜなら、気候の変動によって民族移動が起こり、それが言葉の変化をもたらし、ひいては現在の世界の言語分布にいたっているからだ。本書は、地理学の碩学が言語年代学の成果をふまえながら、気候と言語のダイナミックな関連性を一万年の人類史の中で実証するという野心的試みである。
13歳まで言葉に接することがなかった「現代の野生児」ジーニー。彼女の言語空白期が、知能の発達になにをもたらしたか。その回復の軌跡を、精神言語学により追った本書は、子どもの発達や現代社会の教育にかかわる根本問題を提起する。
「ことば」との素晴らしい出会い。ある本とのふとした出会いから言語学に引き込まれていった著者。彼をこれほどまでに魅了しつづけてきたものは何か…。際限のない言葉の宇宙を見据え、1つまた1つと新星を見つけ出した時の興奮を伝える。
アリスの踏み入った言葉の迷宮とは?言語学がわかりたいあなたに贈るフランスのロングセラーテキスト、待望の邦訳。
「ことば」をとりまく、無批判に受容されている価値観やいわゆる権威に保証された規準・規範を今一度疑ってみること。そこから見えてくるものは、何か!そもそも「正しさ」とは、政治的・経済的・文化的な利害関係が交錯する社会のなかでつくられたものにすぎない。「正しい」日本語、「正しい」敬語、「正しい」ことばづかい、といった、その「正しさ」のからくりに迫る試み。
愉快で辛辣で真面目な言語学者がくりだすエッセイ集。20カ国語を操る自閉症者の心、PC(反差別)と権威、ユーモアが滑稽である理由、類人猿の「言語」、コネクショニズム批判など、言語学とそれをとりまく全方位の領域に筆は及ぶ。頁を繰るうちに、人間の心の謎にいどむ言語学に魅入られてしまうこと請け合い。
世界の言語数は「約いくつ」としか答えられない理由とほんとうは得体が知れないバイリンガリズムとの密接な関係。「人はことばではコミュニケーションできない」という意外な話から言語を言語たらしめる七つの性質、声を書き取れない文字の話まで。「単語の数が少ないと文化も貧しい」という思い込みを論破し、ブッシュマン語でも“くさや”は語れると明快に証明する-。数十言語を自在にあやつる破格の天才言語学者が初めて語り下ろした平易かつ高度、専門用語一切なしの、目からウロコの言語学講義。
幼児が言葉を話す過程に着目した「初期言語獲得論の試み」など、時枝誠記、三浦つとむの復権とチョムスキー批判を掲げた諸論考収録。
ことばが初めから完璧なものなら、それは変わらないし多様な形をとることもないはずだ。しかし実際には時間とともに姿を変えるし、地上には何千種類ものことばがある。社会規範に取り込まれながらも逸脱してゆく。このとらえどころのない対象に十九世紀言語学は生物学のように接近し、二十世紀構造主義はことばの変化に目をつぶったが実はこの変化にこそ本質があるのではないか。ことばを、自らの意思を持たない自然の性質と同時に、技術といった文化的性質をあわせもつものととらえ、当面する言語問題について考える。