バフチンは、文学、美学、哲学、言語学、心理学、民俗学等々、数多くの分野に通じ、またその知識を活かした仕事を多面にわたってのこしたわけであるが、この本は、言語の現実のありようの解明を主目的としたものである。
ボアス以来の人類学、パースからヤコブソンへと展開してきた記号論を融合した社会記号論系言語人類学。「知」が断片と化したこの時代、ことばと社会、文化、歴史の学として体系性と包括性、全体性を求める、その反時代的な営みの可能性を明らかにする。
本書は、社会言語学的アプローチによる「言語と性差」の研究である。見通しのつけにくいこの領域における、従来の研究とその成果、、また今後に残されている問題を手際よく紹介し、みごとな交通整理役を果たしている。
赤ちゃん語とサル語の百科全書。人間だけしか話さないと思われていた言葉を実はサルも話していることがわかった。
人間が生み出すあらゆる文化現象を言語をモデルにして成立した記号として把握する文化記号論と、文学を対象とする詩学の現代的局面を、認知言語学の第一人者が明快に論じた意欲作。
辞書には載らない生きたままの言葉を、社会言語学はどのようにして生け捕りにするのか。錯雑した現代の社会・民族・国家の諸問題を、社会言語学はどのような手さばきで読み解いてゆくのか。きたるべきボーダレスの世界へむけて、いよいよ重要性を増しつつある社会言語学の魅力を、おもしろいエピソードを豊富に織りこみながら平易に解説した最新・最高の入門書。
本書は言語学一般、社会言語学、そして(特に)日本語教育のための調査研究をしている、あるいはしようとしている人のための方法論的な参考書である。
当たり前のように使っている言語はとても高度で、複雑な機能をもっている。言語のメカニズムを認知心理学的観点からアプローチをする。
著者自らが収集した会話データ等を詳細に分析することにより、談話の構成・構造を社会・教育言語学の観点から具体的に解明し、その混沌とした表層下に隠された規則性に光をあてる。英語教育関係者必読の書。
なぜ変化するのか、どのように変化するのか。ヨーロッパの言語に偏らない複数言語学という視点から、ことばの本質に迫る。言語接触やピジン・クレオール、言語政策についてもくわしく解説。
本書は、言語学の角度から中国語の音声、文字、語彙、文法、表現、そして情報処理面での大まかな姿を章立てして説明し、併せて日本語との比較を通じて、2つのことばの相違をまとめたものである。