本書は日本語のアクセントとイントネーションを、鹿児島方言およびその近隣方言と東京方言の調査研究をもとに、一般言語学と対照言語学の視点から分析したものである。計4つの章からなり、最初の3つの章では主にアクセントを、最後の第4章ではイントネーションを考察する。
研究の進展が著しい認知言語学とその関連領域の用語を、原則1ページで分かりやすく解説。改訂にあたっては、その後の研究成果を踏まえて、旧版の記述を見直し、用語も大幅に追加。「認知言語学を学ぶ人のための基本文献案内」を新たに付録として掲載。学生・研究者必携の事典。
本書は、福岡認知言語学会の設立20周年を記念した論文集であり、認知言語学の観点からの18編の論文を収録している。英語、日本語、中国語の構文や表現を理論的に分析したものから、歴史的研究やコーパスを利用した研究、さらに、認知言語学を英語教育に応用した研究まで、幅広い分野をカバーしており、認知言語学研究の広がりを示す一冊となっている。
2000年代、認知言語学は「量的転回」と呼ばれる方法論的転換期を迎えた。内省による分析を基盤に据えながら、仮説の性質に応じて実験、コーパス、統計などを柔軟に組み合わせる実証的研究への羽ばたきである。空間移動表現の類型論、フレーム意味論、構文文法、メタファー・メトニミーという認知言語学の主要テーマにおける、そうしたアプローチの有効性を示す。
発想のユニークさと論理の明晰さで、言語学のみならず、日本語・日本文化論に数々の新知見をきりひらいてきた鈴木教授は、問題関心の出発点をつねに自身の知的・日常的生活に置いている。知る人ぞ知る座談の名手が、その発想工房の楽屋裏をはじめてみせてくれた1冊。
現代思想の原点がここにある。コトバの本質を問う「ソシュール以後」の軌跡。
言語心理学とは何か。その問いをラディカルに捉え直し、言語に対する心理学的な独自のアプローチを「臨床」から新たに展開する。
言語学の要点を、身近な日本語を題材に解説。構造主義言語学から最新の認知言語学まで、言語学の基礎知識をカバー。問題を解きながら理解を深める、わかりやすい構成。
読者諸氏には、本書を通して、今ある理論言語学がどのようにして形づくられ、そして今後理論言語学がどのような方向に進んでいくのか考えてもらいたい。過去ならびに歴史を振り返ることは、今を知り、将来設計を立てる上で何よりも重要である。過去を知るからこそ、未来が見えてくるのである。