本書は物理学や応用数学を志す人のための新しい物理数学の本である。近年理論物理学の分野で、極めて基本的でかつ有効な数学的方法として認識されだした微分幾何学の教科書としてユニークである。従来の教科書と本質的に異なる特徴は、微分幾何学の最も重要な概念のいくつかを紹介し、それを学ぶ者の直観をはぐくむように、“視覚的”なイメージを用いて分かり易く解説してある点である。
分子種の電子励起一重項状態の失活速度に関する情報を得るには、蛍光をモニターする方法が、原理的には最も簡単で直接的である。数百ナノ秒から数十ピコ秒にわたる蛍光の時間変化は種々の方法によって測定できるが、過去12年間に最も一般的になっている方法は、時間相関単一光子計数法である。種々な単一光子計数システムを使ってみた筆者ら自身の経験を生かして、このおそろしく敏感な方法をすでに使ってたり、これから使おうとしている人々に役立ちたいのと一心から、本書を著わした次第である。
本講座は、エキスパートシステム等の開発にあたるKE(ナレッジエンジニア)が前提として知っておくべきAIの基本知識から開発に必要な技法まで、一貫した構成と水準を持って構成されたKE養成のための標準的なテキストブックです。
1988年、アメリカのオクラホマを始めとして、地球の6ヶ所に時間重力異常地帯が出現した。直径10マイルの地帯に電磁誘導現象が起こり、重力異常が生む低気圧が全地球的な気候変動を作り出し、地球に危機が迫る。〈スポット〉は幾科学的に並び、自然現象とは思えなかった。あらゆる科学調査が失敗し、超感覚知覚のオムニパシー能力を持つ11歳の少女フェブラリーだけがある仮説で謎を解明した。現地調査隊と共に彼女は〈スポット〉へと出発する。〈スポット〉の中では、時間が加速され、円盤が飛び、驚くべき世界が。新鋭山本弘が放つハードSF長編。
放哉逝って60年余、新発掘370余句と新資料を加えた待望の決定版。
本書は、統計的方法を初めて学ぶ人、入門書をひととおり終えたひと、および統計的方法を教える人たちを対象に、初学者、中級者がつまづく概念やよく犯す誤用や疑問について、丁寧にわかりやすく解説した統計的方法の副読本・参考書である。
第一次大戦の戦訓によって、歩兵の攻撃を効果的に支援するためには、装甲で防護され機動力のある砲兵が必要であることがわかった。ドイツ軍当局は、ナチス政権が発足する以前から、この兵器の研究をすすめ、大戦勃発の直前、「突撃砲」という画期的な兵器を完成した。ドイツ戦車研究の世界的な権威、シュピールベルガー氏は、本書によって、その歴史と各型の変遷、生産、戦場での活躍、そして部隊配備など、突撃砲のすべてを紙上に再現した。
本書は、プログラミングを初めて学ぼうとする学生のための教科書・参考書として書かれている。最初のうちはC言語の文法の基本的な部分、危なくない部分のみを使用してプログラミングを行う、ある程度慣れた時点で、その他の文法を紹介するとともに、誤りりが起きやすく、誤ったとき原因の発見が難しい部分へと進むという構成をとった。
本書は、Jarrow(1996)、Hull(1993)、Duffie(1996)、Ingersoll(1987)およびそのほかのすぐれた文献などによって構築された現代資産評価理論を理解するための基礎知識をつけることを目的としている。派生資産の評価に用いる数学的ツールを、すなわち連続時間におけるファイナンスに用いられる数学を平易に解説することを目的としている。例題はファイナンスに関係のあるものを選んだ。
本書では、多種多様のバトンテクニックの中で、ともかく“曲を始めて終わる”ための最小限必要なテクニックを取りあげ、その説明と習得法を述べています。わかりやすいことをモットーに、練習曲には、そのテクニック(を使用する音楽の特徴)をイメージしやすい、小・中学校の教材として使われているような身近な題材を選びました。また指揮にあたってのちょっとしたアドバイスを“棒振りツボ”、(演奏家といわれる人たちにとっては常識的なことですが)演奏にあたっても同様に“演奏のツボ”、として別枠で取りあげています。「いまさらバトンテクニックを勉強するのはちょっと…」という指揮者、また(指揮者でない)一般の団員の皆さんは、このコーナーだけ覗き見してみてください。表現にかかわる何らかのヒントになるのではないでしょうか。
現代論理学と現代哲学への道を切り拓いた記念碑的著作。
この本は地球にかつて生存した古生物の遺体・遺跡である化石の研究や教育にたずさわる学生や研究者、さらに地球上に30億年以上、生存しつづけている生物の歴史に感心のある化石愛好者にとって、かっこうな研究手法の手引き書として執筆された。くわえてこの本をきっかけに新しい古生物学の担い手が育っていくように、という願いもこめられている。また、小学校や中学校・高等学校で化石を扱う教師の手引き書としても活用できるものと信じている。