休暇中のジュリー警視、めずらしく友人のメルローズ・プラントを訪ねたが、地元の骨董屋が披露に及んだアンチークの書記机に押しこめられた男の死体を発見する仕儀となる。どこへ行っても事件にぶつかる因果をなげきつつロンドンに戻ると、テムズ川に浮かぶボートの中に今度は女の死体。その顔を見て、警視はアット驚いた…。
北海道新聞文化賞、毎日書道展大賞、日展特選など、輝かしい受賞歴をもつ著者、初のエッセー集。焼尻島の酷烈な自然を書に凝縮して自己を語る。
制服がわりのシンプルな黒いドレスに身を包み、カリスは客の指し示す宝石をつけてみせる。一流ホテル内の宝石店に勤め、ほほ笑んで接客する彼女の胸の奥に、悲しい過去が潜むのを知る人はいない。男性とのつきあいも拒否して働く理由はあまりに深刻すぎて、親しい同僚にさえ気軽に話すわけにはいかなかった。今日もカリスは客のために、大きな鏡の前でネックレスをつけた。顔を上げたとたん、全身が凍りつくー鏡の中に見覚えのある男。あの冷ややかな目つきはニック・クリスチャナイズに違いない。客を送り出してから店の前に出てみたが、彼の姿は見えなかった。
魅惑に満ちた海辺の動植物を紹介するオリジナルで心ときめく新しい博物図鑑。カニ、ロブスター、磯の潮だまりの生物、魚、アザラシなどの生きている姿そのままのすばらしい写真によって、海辺の生物たちを知ることのできるほかに類のないガイドブックです。
2年前、イーデンの純愛を踏みにじってアメリカに去ったヴァーンの姿を、思いがけなくパーティの人ごみの中に見つけて彼女は思わずよろめいた。イーデンとヴァーンは、彼女の18歳の誕生日の夜に知り合った。幸せな日々が続くかに思えた2人の仲は、ヴァーンの妹ジェシーの狡猾な企みに無残にも引き裂かれ、ヴァーンは妹の言葉を信用してイーデンのもとを去っていった。あのヴァーンがジャマイカ島に帰ってきていた。しかし恐れていたとおり、彼の誤解はまだ解けていなかった。しかも妹ジェシーも、今また兄と一緒に島へ帰ってきているらしい。
縄文時代以来、貝肉の美味と貝殻の美しさによって日本人を魅了し続けてきたアワビーその生態と養殖、伝説、熨斗鮑の起源、神饌としての歴史、志摩の海女たちの暮らしと漁法、信仰と民俗、螺鈿の技法からアワビ料理まで。
すべての生物は海から生まれたと考えられている。生物の繁栄と進化の過程で生物体内で起る石灰化(鉱物化)という現象が果たしてきた役割は想像以上のものがある。本書は、この問題を、地質学、海洋学、古生物学、動物学、植物学、歯学、医学、それに結晶学など多くの領域に所属する研究者のグループによる最新の知見によって、総合的にとらえようとするものである。
モーガンは二十歳になったばかりで、たったひとりの身寄りの祖父を失い、自活を強いられる。そのため夏休みの間、給料のいい作家の秘書を務めることになった。作家は大西洋の小島ヒドゥン島にひとりで暮らしている。島への旅は途中、嵐に見舞われるさんざんなものだった。くたくたで夜ふけに島にたどり着いたモーガンは、その作家ケント・テイラーの家の扉をノックする。怒ったような低い声がして、がっしりした大柄な男が現れた。髭面に、しわの寄ったシャツと色あせたジーンズという格好だ。彼はぶしつけにモーガンをながめまわしたあとで、「明日の朝、帰ってもらう」と言ったきり、とりつくしまもない。
わかりやすい細密画で175種。すでにいくつか貝がらを持っていたら,この本で名まえをさがしてみましょう。それから海べへ通って,175種全部をあつめてみませんか。3分の1でもあつまるころには,貝たちの海での生きかたを見るのが,たのしくてたまらなくなるでしょう。
「ダンシング・ヒーロー」を含む荻野目洋子チャンのベスト・アルバムです。デビューから1年半を過ぎ、そろそろ第2段階に入る頃のアルバムで、派手さを抑えたおとなしめの楽曲への転換が聴き取れるかも。
貝の種類ごとに貝の和名、学名、命名者、分布、特徴などを写真付きで紹介した図鑑。巻末に和名索引、学名索引、英名索引が付く。